最近、「育休中の手取り10割」が話題になっています。
先日、政府が少子化対策の一環として、男性の育休取得率を2025年に50%、2030年に85%にすることを目指していることを理由に、厚生労働省が労使などで作る審議会で、育児休業給付を拡充する案を提示しました。
これは、現行の育休時の給付率は休業前の賃金の67%であり、社会保険料が免除されて手取り収入は実質的には8割であることから、男女ともに育休を14日以上取得した場合は休業前の賃金の80%程度に引き上げることで、手取り収入を実質的に10割にすることでもあります。男女限らず、育休が取りやすくなる時代がようやく来たんですね。
■イオンの事例
先行して、独自の制度を検討し始めた企業があります。それがイオンです。育休を取得する社員に対し、子どもが最長1歳になるまで休業前の手取り額の10割を補償する制度を年内に導入すると発表したのです。グループの約150社が対象で、初年度には男女2,000人程度の育休取得を見込んでいるそうです。
そもそもイオンの社員の育休取得率は、女性がほぼ100%であるのに対し、男性は15%とのこと。とくに、男性は収入減少への懸念から取得をためらうケースが多いことから、この制度の意味は確かにありそうです。
しっかり休んで育児をしても手取りが減らないというのは、両親にとってありがたいことです。このことで育休取得が進み、少子化に少しでも歯止めがかかるといいですね。