子どものちょっとした言動に、「イラッとして余計なことまで責め立ててしまった」「そんなに怒らなくてもいいことまでキツく叱ってしまった」ことはありませんか?
このように、イライラしたら反射的に“言葉の針”が相手のほうに飛び出してしまうのをやめたい場合は、次のように冷静になる時間をつくってみてはいかがでしょうか。
■すぐに口に出さない
期待とは裏腹な現象が目の前で起こると、反射的に「いや、そんなことをしないでこうすべきでしょ!」と言いたくなってしまいますが、それを飲み込んで“言わない”ようにすることで冷静になれる場合があります。声には出さず、心の中で叫んでみるのも一つの方法です。怒りのままに出した声が火種になってもっとイライラして次々とキツイ言葉を続けてしまうことを防ぎ、「本当に伝えるべきことは何か」を考えてから届けることができるようになります。
■距離を取ってみる
怒鳴りたくなったらトイレに行くなどしてその場から離れることも、冷静さを取り戻すのに有効な方法の一つです。別のことをしている間に頭の中を整理して、どうしても伝えるべきことのみをまとめてから現場に戻り、それを子どもに伝えましょう。1分ほどでもその場から離れることで落ち着きを取り戻しやすく、勢いに任せた言動を減らすことができます。
■伝えるのではなく聞き出す
最初から怒ってやめさせようとするのではなく、まずは「どうしてそうしたの?」と相手の意図やよくないことが起こった原因をヒアリングしましょう。そうすることで、怒りに任せたコミュニケーションからのスタートを防ぎ、冷静に話し合いをすることができます。理由が明確になっていれば、怒る・叱る以外の方法をみつけやすく、実は怒鳴らなくても解決する問題がたくさんあることに気付けますよ。
怒りモードのコミュニケーションでは、相手の真意や心からの反省を引き出しにくいもの。せっかくエネルギーを使って怒っても、よりよくならないのではもったいないですよね。本当に必要な情報は何で、どうすれば事態がよくなるのかを考えたり話し合ったりすることに時間を使えるよう、ワンクッション置いて冷静になる習慣を作ってくださいね。
(Nao Kiyota)