漫画家・ヤマザキマリ氏による人気漫画「テルマエ・ロマエ」の続編となる「続テルマエ・ロマエ」が2月6日より漫画アプリ「少年ジャンプ+」でスタートしている。同漫画の前作は2012年と2014年、俳優の阿部寛主演で映画化もされた。
「『テルマエ・ロマエ』は古代ローマ人で浴場設計技師のルシウスが現代日本にタイムスリップするコメディ。新しい浴場のアイデアに悩むルシウスは、日本の風呂文化にカルチャーショックを受けつつも、元の時代に戻るたびにその経験を設計に生かし、やがて評判を高めていく。オリジナル作品は、08年から連載が始まり、13年に完結していましたが、今回11年ぶりに復活。今作は前作から20年後が舞台。西暦158年のローマ帝国で、還暦を迎えた主人公で浴場設計士のルシウスのその後が描かれます。第1話は48ページが掲載され、毎週火曜更新で5話まで配信。以後も定期的に集中配信される予定だそうです」(漫画に詳しい週刊誌記者)
この新作配信にネット上には、劇場版の1作目と2作目も両方観たがとてもおもしろかったという称賛、今回の新作も実写映画化はあるのかという期待の声が早くも「テルマエ・ロマエ」ファンから寄せられている。
「一方で『これを契機に、原作者さんの地位をしっかり高めてもらいたい』『続編ということで人気が出たら、また映像化あるのかもしれませんけどその時は売れた分だけインセンティブを増やしてあげて欲しい』といった懸念の声も散見されていましたね。理由は、やはりドラマ『セクシー田中さん』(日本テレビ系)の原作者で漫画家の芦原妃名子さんの急逝後の関係者の対応で浮き彫りになった“原作者軽視問題”でしょう。前作の『テルマエ・ロマエ』映画化は作品の名を世に知らしめる結果となりましたが、ヤマザキ氏によると映画化に際して支払われた原作使用料は1作目だけで約100万円だったことが13年に明かされています。原作使用料は多くても数百万円というのが業界の慣例ではありますが、このことは映画1作目の興行収入が59億4000万円だったことも相まって、当時『安すぎる』と当時ネットで物議を醸しました。さらに、映画の内容も原作とは異なる展開だったため一部の原作ファンからは“ひどい”“駄作”といった評価も。もし3作目が作られるとしたら、興行収入と原作使用料の比較や、原作からの改変について、原作ファンを中心により厳しくチェックされるでしょうね」(映画ライター)
原作と映像化作品を巡る様々な問題に、今後ますます注目が集まっていきそうだ。
(柏原廉)