季節の変わり目は寒暖差が激しく、薄着で身体を冷やしてしまうことも。そんなときは、知らず知らずのうちに免疫を下げてしまっているかもしれません。冬を過ぎても風邪やインフルエンザの感染リスクはありますから、健康を維持するためにも「ビタミンD」を摂取することがオススメです。
大阪公立大学大学院生活科学研究科教授で管理栄養士である桒原晶子さんは、「免疫力を高めるためには食事・睡眠・運動の3つの要素が大切とされていますが、中でもオススメしたいのが意識的なビタミンDの摂取です」といいます。
ビタミンDといえば、カルシウムの吸収や骨の成⻑を促進させることがよく知られていますよね。また、免役調節の働きが期待できる他、がんや循環器疾患などのリスクを低減する可能性もあり、健康な身体を保つためには非常に重要な栄養素なんだそうですよ。
■ビタミンDを効率的に摂取する方法とは?
桒原さんによると、ビタミンDはサンマや鮭、アジなどの魚類に多く含まれるので、魚は積極的に摂取したいですね。その他、しいたけの天日干しもよいそうです。
天日干しがいい理由として、食べ物の中には紫外線に当たるとビタミンDが増加するものがあるからなんだとか。しいたけは紫外線に当たるとビタミンD2のエルゴステロールが増加し、天日干しのものは生のものに比べてビタミンDを多く含んでいることが分かっているそう。ちなみに、人間も紫外線に当たるとビタミンDが増えるようです。
「皮膚で産生されるビタミンDは、食事よりも血中濃度に与える影響が大きいとされています。冬季でも天気のよい日などは、1日15〜30分程度は日光に当たることもオススメです」(桒原さん)
また、忙しくて食事を工夫する余裕がない場合には、サプリメントでビタミンDを摂取するのもよさそうです。