3月5日に放送された日本テレビ開局70周年記念3時間スペシャルドラマ「テレビ報道記者~ニュースをつないだ女たち~」。4世代のテレビ報道記者として働く和泉令(芳根京子)、真野二葉(江口のりこ)、曽根京子(仲間由紀恵)、平尾成美(木村佳乃)をフィーチャーしたヒューマンドラマだったのだが、今、日テレで放送するのには相応しくなかったのではないか?と、指摘する声が放送後に続々と視聴者からネット上に寄せられたという。
オウム真理教事件、東日本大震災、新型コロナのパンデミックなど、実際に起きた大事件や大災害時に、ニュースはどのように作られたのか、また、取材はどのように進められたのかなどドキュメンタリーな側面もあり、要所要所で同局が放送する「news zero」「news every.」などで実際に放送されたニュース映像をドラマ内で使用。スペシャルドラマらしい力の入った手法が駆使されていたのだが…。
「昨年10月期放送のドラマ『セクシー田中さん』の原作者である芦原妃名子さんが急逝した問題について、日テレが原因究明と再発防止のため社内特別調査チームを発足させたのは2月23日。つい先日、やっと調査を開始したばかりです。そんなタイミングで報道とは何か、報道で何を伝えたいのかと悩む女性記者たちをメインに据えたドラマをオンエアしたら、批判が集中することは簡単に予測できたと思います」(女性誌記者)
実際、ネット上には、「ドラマの内容は悪くなかったけど、『セクシー田中さん問題』が全く解決していないのに、こういうドラマは放映しちゃダメだよね」「“報道とは”みたいな講釈たれるなら、まずは『セクシー田中さん』の調査を明らかにしてからじゃないと。芳根ちゃんや江口さんの演技が素晴らしくて、被害者側に寄り添ったり、取材される側の気持ちまで考えたりしてたから、どうして芦原妃名子さんは追い込まれてしまったんだろうって、逆にドラマから頭が離れて現実のことを考えてしまった」「ニュース原稿ができるまでをちゃんとドラマに組み込んでいたけど、漫画原作のドラマができるまでは教えてくれないの? と意地悪な気持ちになった」といった視聴者の意見が並んだ。
「ドラマ自体の出来栄えについては高い評価を与えつつ、今の時期に放送されると、どうしても『セクシー田中さん』問題が頭をよぎってしまうということでしょう。もやもやした気持ちを抱いた人が少なくなかったようです」(前出・女性誌記者)
日テレはこうした声をどう受け止めているのだろうか。