6月13日、本日の「おまいう(お前が言うな)」よろしくネット上で批判されてしまったのが、J1首位のFC町田ゼルビア・黒田剛監督だ。
前日の12日に行われたサッカー天皇杯・2回戦。町田は筑波大学(茨城県代表)とのPK戦の末に敗退となったが、試合後に黒田監督が吠えまくったことがやり玉に上がってしまった。
チームから4人のケガ人が出たが、うち3人に関してはレイトタックルだったと指摘し、それでもカードが出なかったことに憤りを露わに。加えて、VARがないこと、さらには「タメ口」「大人への配慮に欠ける」と、筑波大学の選手らの言葉のマナーにまで言及するなど黒田監督は試合全体への不満をぶちまけたのだ。
ところが、これがサッカーファン全体から総スカンに。どういうことなのか。その理由をサッカーライターが話す。
「確かにレイト気味のタックルはありました。しかし、筑波大はあきらかに挑戦者ですから、ガムシャラに来ることを戦前に予想していなかったのか?と、失笑されても仕方ないですよ。それに町田は世間で言われるほどイエローカードは多くありませんが、イエローにならないレベルでのフリーキックを与える回数は多い。今年の第6節のサンフレッチェ広島戦ではPK判定を取られると、町田の選手が不自然にPKスポットに近寄り、ピッチをボコボコにして蹴りづらくするのではないかとサンフレッチェの選手たちが、それを阻止するようなシーンが見られたことまでありました。そのように、悪目立ちするラフプレーが多いことから、今回は『おまいう』の対象になったと言えます。しかしそれ以上に、試合にいくら不満があろうと、J1首位のチームとの試合でジャイアントキリングを達成した大学生チームをリスペクトする言葉が一つもない。これが一番、黒田監督が批判を浴びている理由です」
いくら自チームからケガ人が出たとはいえ、相手チームへの敬意がないというのだ。
「町田ゼルビアと検索すると『嫌い』というワードがすぐに上がってきますが、これは黒田監督に対する感情が大きく影響していると思います。今回も、PK戦で、大学生相手にこれでもかとブーイングする光景に、『町田はサポーターも黒田流』とSNSで叩かれていましたからね」(前出・サッカーライター)
骨折する選手まで出しながら、大人げない対応で批判を一手に引き受けることになった黒田監督。かつて、青森山田高校を常勝軍団にした独自のサッカースタイルを茶化した、「高校サッカーだから大学生に負けた」という辛辣コメントを聞いたら、またキレてしまうのか…。
(風吹啓太)