元サッカー日本代表の本田圭佑も“仰天”な疑惑の判定が波紋を呼んでいる。パリ五輪サッカー男子では、8月3日に日本代表とスペイン代表による準々決勝が行われ、日本は0-3と惨敗。しかし、FW細谷真大による“同点弾”が取り消されるという不可解なジャッジに対し、疑問の声が噴出している。
この一戦までは無失点で勝ち進むなど、好調を維持してきた日本代表。だが、開始11分にMFフェルミン・ロペスの見事なミドルシュートを浴び、早々と失点を喫する。
そして、疑惑の判定は40分に生まれた。ストライカーの細谷が味方のパスを受け、相手DFクバルシを背負いながら反転し、右足でシュート。これがクバルシの股を抜けてそのままネットを揺らし、見事な同点弾になったかと思われた。
が、ビデオ判定(VAR)による介入の結果、主審が下した結論は、味方がパスを出した時点で、細谷の右足がわずかに相手DFよりも敵陣方向へ出ていたとのジャッジで、オフサイドとして処理されたのだ。
貴重な同点ゴールが取り消された日本は、その後、猛攻を見せるも、後半に立て続けに失点し、0-3と敗北。すると、この一戦を視聴していた本田は、Xから「(細谷の得点後のビデオ)チェックの意味が分からん。。。」「マジでこれオフサイドになるん?もうサッカーのルールがよく分からん。。」と綴り、レフェリーの判定への不満を投稿している。
「厳密に確認すれば、細谷へのパスが出た時点で、彼の足先がDFクバルシよりも前に出ていたことは見て取れますが、その瞬間も細谷はクバルシを“背負った”状態だったため、オフサイドの対象となるのかという疑問が残ります。サッカーファンの間でも『敵DFを背負った状態でオフサイドになるのサッカー史上初だろ』との声が上がる中、思い出されるのは、2022年11月、カタールW杯・スペイン代表との一戦で日本を救った“三笘の1ミリ”ですね。MF三笘薫がゴールラインギリギリでボールをセンタリングし、MF田中碧の得点をアシストした場面でも、ビデオ判定の恩恵を受け、ミリ単位でボールがピッチ内に残っていたことが証明されました。今回は、そもそもオフサイドに該当するかという議論が白熱しているものの、“細谷の1ミリ”に泣かされ、2年越しにスペイン代表からの“ミリ単位”なリベンジに遭った格好ですね」(スポーツライター)
時に非情な結果をもたらすVAR判定だが、日本人サポーターにとっては相手が因縁の「スペイン」の代表チームだったことも相まってあまりにショッキングな展開だったといえるだろう。
(木村慎吾)