衣料品チェーン「しまむら」が展開する子ども用品専門店「バースデイ」が発売した、アーティスト・加賀美健氏とのコラボ商品をめぐる騒動。育児にあまり参加しない世のパパに皮肉を入れたようなメッセージが波紋を広げたが、フリーアナ・神田愛花には“ジョークとして見るべき”だと考える理由があるという。
一部同商品の胸部分には「パパは全然面倒みてくれない」「パパはいつも帰り遅い」「パパはいつも寝てる」「ママがいい」などの文言がプリントされており、ネット上で“パパヘイト商品”だとして物議を醸したことから販売中止が決まった。
これに関し、神田は、8月4日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)で「難しいなと思いまして。実際にママとか子どもからは、この言葉って、現実として聞くじゃないですか。実際にこういう事態が現実としてある」とパパが育児に関与しないケースは実際にあるものだと指摘。
続けて「そうじゃないご家庭からすると、“そんなレッテル貼りは失礼だ”っていうこともあると思うんですけど、これが教科書に書いてあったら、それはいけないと思うんです。決めつけになってしまう、差別になってしまう」とする一方、「これは買うか買わないか、選択ができるものなので。これを買って、子どもに着させて、お父さんがハッて気付いて、子育てに参加してくれるっていうチャンスも、これによって生まれるかもしれないっていうふうに、ママとパパと子どもの3人の間のジョークとして見てもらえたらいいのになっていうのはちょっと思いました」と、“不快なら買わなければいいだけではないか”との見解を示した。
「ネット上でも、“購入するかどうかは客が決めること”という意見は一定数見られます。ただ、ジョークだとしても、その考え方を民間企業が自社の商品にデザインのようにして表示させてしまえば、たちまち心証の悪化に繋がり、他の商品の不買運動にも発展するリスクがあります。詰まるところ、その覚悟を背負ってでも販売する価値がある商品なのかという部分に行き着きます。百歩譲って、今回の世のパパに向けた“皮肉フレーズ”が成人女性用のTシャツにプリントされて販売されていれば“ジョーク”となるのかもしれません。しかし、選択の意思を持たない子どもに着せてパパに伝えるというやり方が、子どもを利用した不健全な手段だと解釈された面もあるんじゃないでしょうか。それもあって神田が主張するような、ジョークとして認識できる家庭はあまり多くはないというのが実態かもしれません」(テレビ誌ライター)
買わない選択があるのはもちろんだが、即座に販売中止が決まったことから、メーカー側の関係者にもそうしたフレーズを使ったことに対する“負い目”に近い心情が惹起された可能性も考えられる。
(木村慎吾)