人気観光地の一つである熱海駅の商店街から少し歩いたところに、一際目立つセレクトショップがある。
白を基調としたメルヘンチックな店内には、お花があしらわれたティッシュボックスやフリルのついたバッグ、アクセサリーや洋服など、可愛らしい商品が所狭しと並べられている。
同店の看板に「五月みどり 趣味のギフトショップ」と書かれているのを見るにつけ、どうやら有名人がひっそりとプロデュースする形式の店ではなく、歌手の五月みどりが経営していることを全面に出しているようだ。
そんな“五月みどりの店”だが、何と5月末にひっそりと閉店していたようだ。
同店に訪れたことのある観光客がこう話す。
「熱海にはよく旅行に来ていましたが、駅に着いた途端、人気観光スポットの足湯に目もくれることなく、『五月みどりさんのお店はここを曲がったところにあるみたいね』と、地図を見ながら歩く年配の女性をよく見かけましたね。本店には何度か足を運んだことがあるんですが、常に女性客で賑わっていて、『今日は五月みどりさんいないの?』と、スタッフに尋ねている方もいらっしゃいました。運が良ければご本人に会える、という触れ込みだったので、五月さんに会うため、何度も店を訪れては商品を購入していく熱心なファンもいたようです。店でファンと出会った時には、写真撮影にも快く応じていましたし、その時五月みどりさんが着ていた服を全身コーディネートして買っていく方も見かけたことがありますね。商品の価格はリーズナブルとは言い難いですが、ハンドメイドでこだわりがあるなら妥当なのかな。通常のショップよりはお高めですが、熱狂的なファンの方からしたら、ご本人に接客していただけるならむしろ安いくらいではないでしょうか」
しかし、熱海では名物店とも言える五月みどりの店はなぜ閉店してしまったのか。
「8月22日の週刊女性PRIMEの報道によると、店の売上不振ではなく、ビルのオーナーが変わり、ビルを丸ごと使うテナントを探すことになったため、五月みどりさんは出て行くことを決め、お店も閉店となったようですね。本店のほか、熱海にもう1店舗と、湯河原店もありましたが、8月18日をもって3店舗全て閉店したようです」(週刊誌記者)
店は閉店となっても、ファンの手元には五月の接客で購入した商品がいつまでも宝物として残るのだろう。
(佐藤ちひろ)