イングランドのクリスタル・パレスに所属するサッカー日本代表MF鎌田大地が、大金飛び交うサウジアラビアリーグへの正直な想いを口にしている。
21歳で日本を離れ、ドイツのフランクフルトでは公式戦通算179試合出場40ゴール33アシストという戦績を残し、今季より英国のプレミアリーグへ参戦した鎌田。28歳とサッカー選手として最も脂の乗った時期にあるが、DAZN配信コンテンツ「BE TRUE」の対談企画では、2002年の日韓W杯でも活躍した元日本代表MFの南葛SC・稲本潤一から「(キャリアを)ヨーロッパで終えたい?」との質問が寄せられた。
これに鎌田は「この感じが続いてるんだったら、サウジアラビアとかに行って、お金を稼いで終わりたい。日本でできるんだったら、家族とか友達とかに(自分の活躍を)見せたいっていうのはありますかね」と話し、“金満リーグ”として話題を集めるサウジアラビアへの移籍の可能性に触れた。
いわく「ヨーロッパはいいレベルでやれるなら残りたいですけど、そんなに長くやりたいという欲はあんまりないですね」とのことだが、一方で「サウジは毎年のように散々(誘いは)あったんですけど、この年齢でお金に走るのは、ボクは違うと思うので」とも述べ、20代のうちは欧州主要リーグでの活躍に専念しているようだ。
「潤沢な中東のオイルマネーでサッカー界を席巻するサウジには、2022年12月にポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドがサウジ国内リーグのアル・ナスルへ加入して以降、ブラジル代表FWネイマールや元フランス代表FWカリム・ベンゼマ、セネガル代表FWサディオ・マネらスター選手が次々に集結。日本のJリーグからも名古屋グランパスのブラジル人FWマテウスがアル・タアーウンに移籍したことで話題になりました。名のあるスーパースターに限っていえば、その共通点は30歳を超えてキャリアの晩年に差しかかった選手ばかりで、鎌田の言うように、20代のうちからサウジへ参入する選手には“年金稼ぎに入るのが早い”などとツッコミを浴びることもあります。鎌田の場合、6年に及ぶドイツでの実績を引っ提げ、ようやく世界最高峰と謳われるプレミアリーグに参戦したばかりですから、サポーターからしても、まだまだハイレベルな環境下でのプレーを望んでいるでしょう。一方、大半が30代で引退を決めるサッカーは選手寿命が短いスポーツでもあり、“お金を稼いで終わりたい”とする鎌田の考えには、『お声がかかるなら引退前に行って稼ぐのはアリだと思う』『お金は沢山貰えるうちに貰っておいた方がいい』『一気に稼がないと将来不安だよなぁ』と理解を示す声も多かったですね」(スポーツライター)
ロナウドに至ってはアル・ナスルでの年俸が280億円を超えているとも報じられており、その破格待遇ぶりは常軌を逸している。
もちろん、そうした規模の誘いがあるのはヨーロッパでの活躍や世界に向けた影響力を前提としたものであり、まずはプレミアリーグでの安定した戦績を残すのが優先事項だといえそうだ。
(木村慎吾)