サッカー日本代表MF堂安律の“ビッグマウス”が炸裂した。北中米W杯アジア最終予選で強豪サウジアラビアを敵地で2-0と撃破すると、チームの中核を担う26歳のドリブラーからは、自信満々な“普通に考えて負けちゃダメ”発言が飛び出している。
敵地サウジアラビアでは過去3試合未勝利と、今予選最大の難関と思われた第3節。森保一監督が敷いた戦術はこの日も「3-4-1-2」で、堂安は右ウイングバックとして先発出場すると、得意のドリブルを生かして敵陣を翻弄。14分の先制ゴールでも、起点となったのは右からサイドチェンジのクロスを提供した堂安のプレーだった。
後半からはセカンドトップのシャドーポジションに移行するなど、久保建英と交代した88分まで終始、攻撃のアクセントをもたらす効果的な働きぶりを見せつけていた。
そんな堂安は、試合後、ゲームの随所で展開された白熱の“個の争い”について記者から質問されると、「普通に考えて、ヨーロッパで僕たちはやってるんで、サウジリーグでやってる人に負けたらダメなんで。レベルとして」と回答。自信に満ちたコメントで“勝って当然”との見方を示している。
「森保ジャパンでは、今回のサウジアラビア戦に出場した全16選手が欧州のクラブでプレーしており、その内、10人はヨーロッパの5大リーグとされる激戦区で日々、ハイレベルな戦いを繰り広げています。まだ『国内組』が多数派だった時代には、中田英寿や小野伸二、稲本潤一らを『海外組』などと重宝し、彼らに主導権を与えてきた日本代表ですが、今やヨーロッパでプレーするのは当たり前の時代に。堂安のコメントからもそうした現状によるメンタル面でのタフさが窺え、サポーターからは『こういう発言ができる人がどんどん増えてほしい』『このコメントが言えるようになったのは嬉しいね』『自分を鼓舞するためにもこういった気持ちは大切だし、ヨーロッパで戦っているというプライドがあるのも事実だと思う』とする声があったほか、欧州での経験を『オゴりではなく誇りにすることはとても大事』と感心する人もいました」(スポーツライター)
ひと昔前では考えられなかった強豪サウジアラビアを引き合いに出した“大胆発言”ではあるものの、きっちりと敵地での2-0撃破を達成している点もまた、サポーターとしては頼もしいかぎりである。
(木村慎吾)