1月4日、NHKで放送された「しろくまピース 命をめぐる25年の物語」が話題となっている。
同番組で紹介された愛媛県立とべ動物園の「ピース」は日本で初めて人工哺育に成功したホッキョクグマ。昨年12月で25歳となり、全国各地から多くのファンがお祝いに駆けつけた。
出生時に、母熊の「バリーバ」が子育てを放棄してしまったことから、ピースの「育て親」となったのは同園の飼育員である髙市敦広さん。今回の放送では、25年もの間、献身的にピースを支えてきた髙市さんの姿を紹介。お茶の間の感動を呼んでいる。
「ピースが生まれてから110日間、髙市さんは自身の住む団地にピースを連れて帰り、24時間体制で三時間おきにミルクを飲ませてあげていた。真夜中でも15分以上目を離すことのない生活を続けていたんです。今回の特番でも、当時の映像が流れると『涙なしには見られない』など、感動の声がSNSにあふれていました」(テレビウォッチャー)
「老いたピース」との向き合い方にも注目が。
「ホッキョクグマの平均年齢は25歳から30歳。ピースも老齢に差し掛かる時期です。さらにピースは『てんかん』の持病を持っていることから、とりわけ健康状態に注意が必要。以前のように薬を飲まなくなったピースに対し、どうにかして薬を飲ませようとする髙市さんの試行錯誤も見どころ十分でした」
ピースの育ての親である髙市さん。過去には自著で衝撃のエピソードを明かしていた。
「髙市さんの著書『人に育てられたシロクマ・ピース』によると、赤ちゃんの頃のピースを連れて帰っていた髙市さんの団地は“ペット禁止”だったそう。駐車場から家の玄関まで、他の住民に見つからないか、ヒヤヒヤしていたと振り返っています」(前出・テレビウォッチャー)
幸せそうなピースの表情も印象的な特番であった。
(鳥谷つばさ)