YOSHIKIがプロデュースしたオーディション「YOSHIKI SUPERSTAR PROJECT X」から誕生したグループ「XY」。世界で活躍する次世代のスーパースター発掘を目的としたこのプロジェクトは、2023年2月にダンス&ボーカルグループとしてスタート。ダンスボーカルだけでなく、バンドという形態を加えた13人組として始動した。そして2024年10月より、新メンバーとして手越祐也が加わり、14人体制で活動中だ。
だが、手越の加入は、グループに新たな風を吹き込んだ一方で、既存メンバーの立ち位置にも変化をもたらした。特に注目されたのは、これまでメインボーカルとして存在感を放っていたJAYのポジション。さる音楽ライター氏はこう語る。
「手越さんの加入で、JAYさんの影が薄くなっているように見えています。これはグループの進化の一環とはいえ、手越さんの持つ経験と存在感は、XYに新たな懸念を生じさせています。彼の歌唱力は確かで、アイドルという枠を超えたパフォーマンスで新たなファン層を引き込んでいるのは事実なのですが」
確かに一方で、ネット上では、「JAYさんがメインボーカルのままだったほうがよかった」という声も根強い。彼の繊細な表現力と安定感のある歌声は、多くのファンにとって特別な存在だったからだ。さらに、手越のジャニーズ時代の色が強く残っており、その華やかなアイドル的存在感がグループの個性をやや際立たせすぎているという意見もある。「もう少しアイドル特有の“押し出しの強さ”が抑えられ、グループ全体のバランスが取れるとさらに良くなる」という声も。
とはいえ、これはグループが多様な魅力を持つ証でもある。ファンの間でも、「手越さんとJAYさんのツインボーカルで、新しい可能性が見えてきた」という意見も少なくない。
また、YOSHIKIのプロデューサーとしての関わり方についても議論がある。ロサンゼルスの山火事への寄付活動は報じられたが、XYへのサポートが見えにくいとの指摘も。これについて前出のライター氏は、
「YOSHIKIさんは表立った関与を控えつつも、確実にプロジェクトを見守り続けています。プロデューサー辞任を示唆したこともありましたが、最終的にはグループの未来を信じて支える道を選んでいます」
当初、YOSHIKIがプロデュースするバンドのボーカルとして選ばれていたYOSHIの急逝という悲しい出来事もあったが、その遺志を継ぎ、XYは進化を続けている。YOSHIがいたらどんなグループになっていたのかという思いも残るが、現在のXYは新たな可能性に向かって歩みを止めない。