2025年M-1覇者のお笑いコンビ・たくろう、「PCR5連続陽性」で笑える現在に誰もが感じた「これぞ幸福」
12月21日に開催された吉本興業と朝日放送テレビ(ABC)が主催する「M-1グランプリ」で優勝したお笑いコンビ・たくろうのネタを見て、幸せを噛みしめた人が少なくなかったようだ。
7番手で登場し1本目に披露したネタは、モジャモジャ頭がトレードマークの木村“たく”哉を敬愛する「きむらバンド」が、ボクシングのリングアナウンスのようなアルファベット3文字を含むあおり文句を言うと、相方のオドオドした表情が魅力的なイチローこと鈴木一“ろう”を敬愛する「赤木裕」が、ボクシングとはまったく関係ないアルファベット3文字の言葉を連発していくというもの。たとえば「きむら」が「WBC、世界王者!」にと言えば、「赤木」は「WHO、世界保健機関!」と応じていた。
2本目の決勝戦で披露したネタは、ビバリーヒルズに住む練習をしたいという「きむら」が、アメリカンコメディの日本語吹き替えを思わせる口調で「赤木」を巻き込んでいくというもの。たとえば「きむら」が「GoogleでAIを開発しているジェームズ」を紹介すると、「赤木」は「Yahoo!で天気予報を見ているジョージ」と自己紹介。“格差”と“巻き込まれ感”が笑いを生んでいった。
ネット上では1本目に披露されたリングアナウンスのネタの中に、「BBQ ウインナー係」「ETC 減速せず突っ込みます」「KSD 京都産業大学」と並んで「PCR 5年連続陽性」とあったことに反応した人々が相次いだようだ。なぜなら「PCR 5年連続陽性で大笑いする日が来るなんて」「PCR 5年連続陽性に笑える2025年は平和なんだよね。物価は高くなるばっかりだけど」「PCR 5年連続陽性で大爆笑!コロナ禍はみんな大変だったよねー。笑える今は幸福だな」などと、コロナが未知のウイルスだった時を振り返り、「PCR 5年連続陽性」で笑える現在にありがたみを感じたから。
2度と緊急事態宣言など聞きたくないし、たくろうのネタで笑っていたい。
ちなみコンビ名の「たくろう」とは、2人が敬愛する「キムタクとイチロー」から名付けたという。この肩の力が抜けた感じが、2025年M?1覇者の魅力の1つだろう。
(森山いま)
