【DOPE 麻薬取締部特捜課】低視聴率でもTVer急増、中村倫也“闇落ち”と高橋海人“覚醒”が呼ぶ中毒展開
数多くの作品が放送されている夏ドラマの中で、異彩を放っているのが「DOPE 麻薬取締部特捜課」(TBS系)だ。King & Princeの高橋海人と中村倫也がW主演を務めるドラマで、木崎ちあき氏の同名小説が原案。謎の新型ドラッグ「DOPE」が蔓延する近未来の日本を舞台に、存在が公表されていない秘密組織・麻薬取締部特殊捜査課(特捜課)のメンバーたちが活躍する物語だ。
視聴率はそれほど高くないものの、TVerでのお気に入り登録数は第6話の放送時点で77万人を突破。夏ドラマの中でベスト5に入る高い数値となり、相葉雅紀主演の「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」(テレビ朝日系)を上回る人気を得ている。なぜ、「DOPE 麻薬取締部特捜課」は注目を集めているのか。その理由を、ドラマ事情に詳しいスポーツ紙記者が明かした。
「高橋や中村が演じるキャラが所属する特捜課のメンバーは、腕力が強い、動体視力が異常に良いなど異能力を持っている。毎回、薬により異能力を手に入れた犯人を検挙するのですが、アニメのような人間離れしたバトルを見せ、アクションシーンの迫力が人気です。また、中村演じる陣内鉄平と高橋が演じる才木優人がバディを組んでおり、性格が真逆な2人の掛け合いもおもしろい。中村は演技力が高いし、高橋も青臭い才木を丁寧に演じていて、2人が良い化学反応を起こしている」
8月8日に放送された第6話で急展開を迎えると、さらに注目度を高めた。中村演じる陣内が、妻と生まれてくる子どもを殺した犯人を追うため違法捜査に手を染め、復讐の鬼となって闇落ち。一方の高橋扮する才木は、もともと持っていた未来予知の異能力に加え、物に触れるとその過去が見えるサイコメトリーの能力も得て、覚醒を果たす。
最終話に向け、バディである陣内と才木が激突する展開も予想され、盛り上がりを見せている。前出・スポーツ紙記者がクライマックスの見どころを語る。
「ドラマでは、DOPEをばらまく犯罪シンジケート・白鴉(ハクア)の壊滅が最終回にかけて描かれます。井浦新が演じる、組織のリーダー・ジウがラスボスとなる予定。このジウは陣内と協力関係にあり、最終的にどう決着をつけるのかが見どころ。また、復讐に燃えながらも悲しみや葛藤を抱える陣内を、中村が見事に表現。後半戦に入り、毎話のように泣ける演技でドラマの魅力を引き上げています。夏ドラマでは、同じような秘密組織を扱った『スティンガーズ』(フジテレビ系)があるが、こちらは現実世界を舞台にしている分、犯罪組織の描き方が中途半端で苦戦している。その点、『DOPE 麻薬取締部特捜課』はSF要素が強く、敵対組織や登場人物が浮世離れしていておもしろい。ゲームのような展開が続くので、特に若年層から高い評価を得ています」
他にない奇抜な構成で、人気を集める「DOPE 麻薬取締部特捜課」。クライマックスに向け、さらに話題を呼びそうだ。
(渡邊伸明)
