フジテレビの月9ドラマ「突然ですが、明日結婚します」が2月27日の放送回で視聴率5.0%をマークし、月9のワースト記録を更新した。もはや深夜ドラマ並みの水準まで落ち込んでしまった月9だが、ここまで下がってくるとむしろ新たな疑問が浮かんでくるという。芸能ライターが首をひねる。
「たった5%とはいえ、全国では数百万人の視聴者がチャンネルを合わせているわけで、いったい誰が何を期待して観ているのかが疑問なのです。局アナ役を務めるflumpool・山村隆太のファンにしても、彼らのCD売り上げは数万枚程度なので視聴率に与える影響は小さいはず。もしかしたらモデルとしては大人気の西内のほうがまだ、数字を持っているのかもしれません」
そんなタレント分析の一方で、テレビ誌のライターは視聴者が無意識に月9を選んでいるとの説を力説する。特に女性視聴者にとっては月9以外の選択肢がないというのだ。
「歴史を紐解くと月曜9時の枠は、81年の『欽ドン!良い子悪い子普通の子』でフジテレビの一人勝ちが始まり、『月9』へと替わった今もそれが続いています。そのため他局は対抗番組を打ち出せず、視聴率面で太刀打ちできたのはビートたけしの『TVタックル』(TBS系)だけ。これでは女性視聴者が自然と月9にチャンネルを合わせてしまうのも当然でしょう。すなわち5%という数字は、月9という枠自体が持っている潜在視聴率かもしれませんね」
この説に従えば出演者やドラマの内容とは関係なく、5%程度の視聴率は約束されていることになる。そんな仮説をもとに次回の放送を楽しんでみるのも一興かもしれない。
(金田麻有)