羽生結弦選手の悲願の優勝がかかる「フィギュアスケート世界選手権2016‐2017」。現在、羽生選手の最大のライバルとされているのが、2月の「四大陸選手権」で優勝したネイサン・チェン選手だ。
「チェン選手はFSで5つの4回転を入れるなど、ジャンプで得点を稼いできます。その代わり、技術こそ向上していますが、それ以外の表現力やスケーティングがジャンプに集中するあまり雑になりがちなんです。その点、羽生選手はジャンプをクリアに跳び、難しい体勢から入り、つなぎのスケーティングもきれいで、総合点では勝っていると思いますよ」(スポーツライター)
とはいえ、ジャンプの成否はともかく、素人にはつなぎの善し悪しなどはわからないというのが正直なところだろう。そんな巷の声もあってか、元選手の高橋大輔氏が3月27日の日本経済新聞電子版のコラムで“見どころ”を語っている。
「羽生選手の演技中の気持ちの動きに注目するとよいそうです。羽生選手は演技に気持ちが出やすいほうで、序盤から徐々に盛り上がっていると見えたら、全く心配ないのだとか。世界歴代最高得点を叩き出した時も、どんどん盛り上がっていって自分の世界にはまりこんでいましたからね。集中力が十二分に発揮できている状態ということでしょう」(前出・スポーツライター)
羽生選手が集中して自分の世界に入っていく姿を見届けよう。
(芝公子)