平昌五輪フィギュアスケートのシングル出場2枠をめぐり、しのぎを削る女子選手たち。先の「国別対抗戦2017」の結果で、一歩後退したのが宮原知子選手だ。
「フリースタイルのこれまでの日本歴代最高得点は今シーズンのグランプリファイナルで宮原知子選手が記録した143.69点。国別対抗戦では、まず樋口新葉選手が145.30点で宮原選手を上回り、さらに三原舞依選手が146.17点をマークした。2人そろって“宮原超え”を果たしたのです」(スポーツライター)
宮原選手といえば、故障のため2月の四大陸選手権から休養をし、世界選手権も国別対抗戦も欠場していた。
「若手の樋口選手と三原選手は、五輪出場枠がかかった世界選手権のプレッシャーとの闘いで大きく成長したのだと思います。樋口は持ち前の気の強さ、三原は病気との闘いで培った強靭な精神力があり、今シーズンでさらに試合度胸がついたのではないでしょうか」(前出・スポーツライター)
SPとFSのトータルスコアでも、三原選手は宮原選手の日本歴代最高得点である218.33点に0.06点にまで迫っている。
「確かに焦る部分はあるかもしれませんが、宮原選手は冷静沈着なタイプ。コツコツと努力を積み重ねて結果がついてくるスタイルです。ライバルの活躍や後輩の台頭に闘志をかきたてられるのではなく、自分と向き合って治療に努め、平昌五輪に向けて着実に歩を進めてゆくと思いますよ」(前出・スポーツライター)
故障からの復帰を目指す宮原選手だけでなく、三原選手と樋口選手の若手2人にとっても、来シーズンが勝負の年であることは間違いない。どの選手も万全の状態で五輪出場を目指してほしいものだ。
(芝公子)