本格的に日差しが強い季節、あなたの紫外線対策は十分でしょうか?
実は先日、皮膚科のクリニックに日焼けと皮膚ガンの関係を取材に行ったとき、ドクターがこんなことを言っていました。
「みなさん、顔や腕の日焼け対策は十分なんですが、意外と忘れがちなのが、あごからのどにかけてと、首の後ろといった首まわりなんですよ」
ある日、首の後ろが日焼けで炎症を起こしてヤケドのようになり、首まわりも赤く腫らした女性が診察を受けに来たそうです。話を聞くと、その女性は一日中ご主人と一緒に海釣りをしていたのだとか。日焼け対策には、腕や顔に日焼け止めを塗り、その上にキャップをかぶって長袖の薄い上着を着てサングラスまでかけていたそうです。
しかし、その女性は「暑いから」と髪を束ねて首の後ろを出していたそうです。そして、首まわりには日焼け止めを塗っていなかったため、そんな状態になってしまったそうです。
首の後ろは、意外と気がまわらないものです。また、海辺は海面からの照り返しが強く、そこからの紫外線があごからのどにかけて当たりやすいのです。なので、自然の中にいるときは、後頭部に日除けのついたキャップを被り、タオルなどを巻いてカバーしたほうがいいそうですよ。
街中にいるときも同じで、実はアスファルトからの照り返しもばかにできないとのこと。紫外線によるダメージをけっこう受けるそうです。出かけるときは、あごの下からのど、デコルテまわり、そして首の後ろまで、しっかり日焼け止めを塗り、日傘に加えて、できれば、つばの広い帽子などを使って、日差しをカットする工夫をしたほうがいいとのことでした。
そして、サングラスも忘れずに。実は、目から紫外線が入ると、脳はシミの原因になるメラニンの生成を促してしまうのだそうです。
つばの広い帽子にサングラス、そして首のまわりには薄手のスカーフといった、女優のような出で立ちで歩くと、ファッショナブルでもあり、日焼け対策にもなりますね。この夏、ぜひ試してみてはどうですか。
(医療/フィットネスライター・松尾直俊)