綾野剛主演の産婦人科を舞台にしたドラマ「コウノドリ」(TBS系)だが、初回、第2話ともに12%台だったが、第3話で8.9%に落ち込んだ。その第3話は「防ぐことのできる胎児への影響」がテーマとなる内容だった。
妊娠中、母体が風疹にかかることで出生児に発症する「先天性風疹症候群」(先天性心疾患、難聴、白内障などの症状がみられる)は、事前にワクチンを接種しておくことで防ぐことができ、過去に発症したことのある人は抗体ができているため、ほとんど再感染することはないという。
しかし国立感染症研究所の調査によると、「過去、風疹にかかったことがある」と答えた人の半数は記憶違い、または「風疹に似た他の病気にかかっていた」という調査結果もある。そのためか、7割近くの人が大人になってから風疹にかかっているというのだ。
過去に風疹の予防接種を受けたことがあるか、また感染したことがあるかわからないという場合、再度ワクチンを接種することに問題はない。費用は4000円~8000円と安価とは言い難いが、自治体によっては助成金が出るところもある。ただし、妊娠中は「風疹ワクチン」を接種することはできない(インフルエンザ等、ワクチンの種類によっては予防接種可)。
風疹は咳やくしゃみなど飛沫で感染するだけに、電車や人込みでウイルスをもらう可能性は十分ある。他人に伝染さない、人からもらわないためにも、ドラマ「コウノドリ」を機に「風疹ワクチン」を接種する人が増えること、また、視聴率のV字回復を期待したい。
(関野まこと)