大阪府寝屋川市で、深夜に外出していた中学生2人が巻き込まれてしまった残酷な事件。以降、地域で子どもを見守ることの重要性や、居場所のない子どもたちをどう守るかという話が頻繁にされるようになった。
学校、家庭のほかに居場所となるサードプレイスを増やし、子どもを社会全体で見守る体勢が必要なのではと言われるなか、現在、その事例として「子ども食堂」が急増しているという。
「子ども食堂とは、ひとりで夕食をとらざるを得ない子どもや、貧困状態にあって十分な食事がとれない子どもなどが、ひとりで来ることができる食堂。無料や格安で食事を提供し、かつ『地域のみんな』で食べられる場所です。通常価格は1食300円、お手伝いをする子は半額‥‥といったシステムで運営しているところも多く、調理は地域のお母さんたちなどがボランティアで担っています」(教育関係に詳しいライター)
運営する団体は、子ども支援を行うNPOのみならず、飲食店などの企業もチラホラ。
「たとえば東京都練馬区では今年だけでも、ワインバー『ワインカフェ練馬』が運営する『ダイコンこども食堂』、真宗会館の施設で開催されている『ねりまこども食堂』、練馬バプテスト教会で開催される『桜台こども食堂』、不登校の子どもたちの居場所作りを行う『なゆたふらっと』が主催する『石神井ゆうやけ子ども食堂』などが次々オープンしています」(前出・ライター)
子ども食堂では食事をとるだけでなく、ワークショップも同時開催されていたり、宿題を見てくれたり、みんなで遊べるスペースが用意されていたりと、地域の人たちと交流する場としても機能しているようだ。
仕事に追われてなかなか早く家に帰れず、子どもの食事が心配‥‥というママには、ぜひとも利用してみてほしいこれらの施設。
親子で参加できるところも多く、地域社会に見守られながら、より安心して生活できる環境を作れるはずだ。