英王室は11月27日、チャールズ皇太子の次男ヘンリー王子(33)と、米国女優のメーガン・マークルさん(36)の婚約を正式発表した。
この2人については、昨年7月に交際が発覚した当初から“異論”が相次いでいた。その理由としては、マークルさんがアフリカ系米国人の母親と、ヨーロッパ系アメリカ人の父親のハーフであること。また、英国国王か女王が首長となる「イングランド国教会」と、マークルさんが卒業したカトリック系の高校とは宗教が違うこと。さらに、離婚歴があることだ。
だが、これらの中傷に対しヘンリー王子は「ガールフレンドのメーガン・マークルさんは相次ぐいじめや嫌がらせの的にされている。全国紙の一面での中傷、人種をにじませた論評、ソーシャルメディアの荒らしによるあからさまな性差別や人種差別など、一部は極めて公に行われている」と非難した。
このヘンリー王子の行動は、「母・ダイアナ元妃の教育の賜物」とジャーナリストは指摘する。
「ダイアナさんは、2人の王子が幼いころから、普段着でファストフード店や野球観戦に連れ出し、宮殿の外の世界に触れさせました。病院やホームレスのシェルターへの慰問にも王子を連れて行った。また、ダイアナさん自身は、感染について多くの誤解があった時代のHIV感染者と握手したり、エイズで親を亡くした子どもたちを訪問したり、紛争地域の地雷撤去活動にも積極的でした。弱者に対し差別することなく手を差し伸べる。このノブレス・オブリージュ(高貴なる者の義務)を実践し、その精神は王子たちに引き継がれているのです」
ヘンリー王子にとって、宗教の違いや人種問題、離婚歴さえ結婚の障害にはならなかったようだ。