子どもからの質問には、「ドキッ」とさせられることも多いのではないでしょうか。塾講師として子どもたちと接している筆者も、うまく答えられなかったら先生としての面目を保てないと思い、日々勉強しています。そんな子どもたちの学びの現場では、「どうして勉強しないといけないの?(やりたくないんだけど!)」と質問されることが多いのですが、いったいどうすれば、子どもたちを学びに対して前向きにさせることができるのでしょうか。
我が子からのそんな質問に、保護者からの声で多いのが、「やらなきゃいけないんだからさっさとやっちゃいなさい!と、つい叱ってしまうんです」というもの。もちろん、宿題は先生との約束ですから「やらなければならないもの」です。とはいえ、このような言い方では、「早くやりたいな」と前向きにはなりにくいですよね。最終的には大バトルに発展し、子どもは泣きながら殴り書きで宿題を終わらせる、というストーリーを聞くことも……。
ところが、「自分からやっています」という子どももいます。そして、そうしたご家庭では、お母さんが読書が大好きで、普段からダイニングテーブルで読書をしている、リビングに百科事典や国語辞典があって、「どういう意味だろうね~?」と話題に上ったものはすぐさま調べる習慣がある、というケースが多いのです。「私たち(夫婦)がテーブルで仕事や読書をしていると、子どもが宿題を持って隣にちょこんと座ってきて、カリカリ書き始めるんです」という話を聞くこともあります。
本来、子どもは好奇心旺盛で、大人たちが楽しそうにしていることには、首を突っ込んくるもの。なので、子どもを学びに対して前向きにさせるポイントは、私たち大人が、学びを思いっきり楽しむことにあるのかもしれませんね。
(Nao Kiyota)