元宝塚歌劇団男役トップスターで、退団後は、日本を代表するシャンソン歌手として活躍し、56歳という若さで惜しまれつつこの世を去った越路吹雪さん。その彼女の人生を描いた「越路吹雪物語」(テレビ朝日系・12時30分から放送)が3月30日最終回を迎えた。この時間帯としては6%台をキープ。ランチタイムのOLの心を鷲づかみにした。
主人公・越路の幼少期を岩淵心咲、青年期を瀧本美織、絶頂期を大地真央が演じ、越路の終生の友でありマネジャーであり作詞家の岩谷時子の役を、青年期が木南晴夏、絶頂期を市毛良枝が演じた。だが、滝本から大地になったあたりから、視聴者には不満があったようだ。
ドラマの感想欄には「瀧本さんは、後半本当にカッコよくて綺麗になったし、歌も幅広く上手でした。もっと舞台で活躍する場面を見たかった。でも、大地さんになってからは、毎日同じ歌を歌い、ストーリーがイマイチでぼやけていた。大地真央は大地真央でした」「歌以外に主役が大地さんに替わる必然性はあまりなかった。時子役の木南さんも好演していていたし、続投でよかったのでは」などの意見が散見された。
芸能ジャーナリストも「青年期を演じた2人の続投でよかった」と評する。
「大地になってからは、まるで大地真央リサイタルを観ているような気分になりました。瀧本は今役を演じるにあたり、相当歌を勉強し、歌い手としての演技にも遜色なかった。あのまま晩年まで演じたほうが、越路の物語として感情移入できたように思います」
いずれにせよ、瀧本は越路を演じることで、女優として大きく成長できたことは間違いないようだ。