フィギュアスケート2018‐2019シーズンのチャレンジシリーズ「オータムクラシック」に羽生結弦選手が参戦し、シーズン初戦を優勝で飾った。グランプリシリーズの前に足慣らしとして出場したこの大会。優勝は飾ったものの、FSではスピンが0点となり、ジャンプでミスが相次ぐなどで得点は165.91点。総合でも263.65点と伸びず、思うような演技はできなかったようだ。
しかし、そんな羽生選手の五輪2連覇以来の演技について、フィギュアスケートの専門家からは絶賛の声が寄せられているという。
「浅田真央のコーチだったロシアのタチアナ・タラソワが、自身のインスタグラムで大絶賛していました。『息もつけないほどの、最高の感覚の芸術をありがとう』と称賛し、音楽的で難しいジャンプもこなしていたと分析したのです」(スポーツライター)
演技の中継が行われないチャレンジシリーズだけに、日本のニュースやスポーツ番組で紹介されるのはSP、FSともにプログラムの一部分のみ。わかりやすいジャンプの出来不出来や得点ばかりにスポットが当たってしまうが、今回の演目は優雅で芸術的と定評のあったジョニー・ウィアー氏(SP)とエフゲニー・プルシェンコ氏(FS)の過去の演目をリメイクし、両氏にリスペクトを捧げて作られたプログラム。その作品が、芸術的にも音楽的にも最高のものとして作り上げられていることが、タラソワ氏のコメントからも推察される。
今季の羽生選手の演目もまた、「SEIMEI」のように語り継がれる演目となることは間違いない。GPシリーズでの、本格的なお披露目が待ち遠しい。
(芝公子)