7月に発生した西日本豪雨災害のあと、芸能人が数多く被災地に赴いている。ジャニーズ勢もグループの垣根を超えて、今なお出動している。あの木村拓哉まで足を運んでおり、SNSで写真が拡散した。天下のキムタクが動いたのは、ジャニーズ事務所が7月24日、復興支援プロジェクト「Johnny’s Smile Up!Project」を発足したことが大きい。
「別の日には嵐の松本潤も訪れ、広島県と愛媛県に5000万円の義援金を送っています。この義援金はイベント『嵐のワクワク学校』の収益の一部。ワクワク学校は、11年に起こった東日本大震災を機に始まり、東京ドーム、京セラドーム大阪が主な会場。12年には東北の被災地でもイベントを行い、無料で被災者を招待しました。熊本地震が起こった16年には、同県内にも寄付、チャリティーイベントも行っています」(芸能ライター)
8年間におよぶ寄付総額はおよそ20億円。放送作家で脚本家でもある小山薫堂氏のアイデアで始まったもので、ファンの間では「年に1度の“ワクワク学校”」が浸透している。
そもそもジャニーズは、東日本大震災が起こった直後、「Marching J」を立ち上げている。行進(March)と3月(March)、ジャニーズ(Johnny’s)とジャパン(Japan)を意味するプロジェクト名は、ジャニー喜多川社長が命名。復興の手助けが目的で、所属全タレントのCD、グッズの収益の一部が、被災地に寄付されている。
「このひな形を作ったのは、95年に起こった阪神淡路大震災のチャリティー活動で、97年に結成された“J-FRIENDS”です。関西出身者がいるTOKIO(城島茂が奈良県)、V6(岡田准一が大阪府)、KinKi Kids(堂本光一が兵庫県、剛が奈良県出身)が合体して、震災時に小学1年生だった子が義務教育を終了するまでと期限と決めて、ユニットのJ-FRIENDSを結成。シングル、ミニアルバム、DVDをリリースしたんです」(前出・芸能ライター)
J-FRIENDSは、03年にプロジェクトが終了。のちに、嵐によるワクワク学校、そしてジャニーズタレント全員による「Johnny’s Smile Up!Project」が立ち上がったというわけだ。この先も、社会貢献・災害地支援のため起動していく。
ジャニーズの社会支援は昨日今日始まったものではない。長い歴史を持っていることを知っておきたいものだ。
(北村ともこ)