大ヒットを記録した歌手・星野源の楽曲「アイデア」。リリース週の「週間デジタルランキング」(オリコン調べ)デジタルシングル(単曲)で初登場1位を獲得。同ランキングで自身初の首位発進となった。
この曲は18年上期の連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK)の主題歌。ミュージックビデオには、友人の嵐・松本潤のアイデアが入っているという。
「テーマは黒色で、裏のテーマは葬式だそうです。出演者は喪服。およそ3000平米の大型セットに、70台の固定カメラが設置され、人力でテンポよくセットが変わっていきます。2番のサビでは、紅白のストライプのバックの前で、16名のダンサーがパフォーマンスを見せるんですが、途中で照明の色が変わって、色味が消えます。これを発案したのが松潤。一緒に食事をしているとき、ミュージックビデオの話になって、演出家の野田秀樹さんの舞台を観たときの照明の使い方に感銘を受けたと伝えると、MVで採用になったんです。ちなみにこの手法はすでに嵐のライブにも導入されています」(アイドル誌記者)
このMVにはさらにもう1人、振付師として大物が絡んでいる。松本、星野と同じ紅白出場歌手でダンサーの三浦大知だ。葬式がテーマと伝えられた三浦は、香典を出したり、お焼香をしたり、出棺するというジェスチャーを、さりげなくダンスに盛り込んだ。その意図を星野が聞いたのは、撮影が終わってからだという。
「松本と星野を引き合わせたのは、12年12月に57歳の若さで亡くなった歌舞伎俳優・中村勘三郎さん。星野の舞台デビュー作が、勘三郎さんの主演。その後、交流を深めていくなかで、息子の勘九郎・七之助兄弟と出会い、七之助の高校の同級生で親友でもある松潤に行き着いたというわけです」(前出・アイドル誌記者)
松本が演出、三浦が振りつけに参加した「アイデア」。3人のアイデアマンの合作だけに大ヒットするのも当然か。
(北村ともこ)