長女のピアスを認めない中村江里子に「仏は個人主義の国では?」の疑問

 フランス人の実業家と結婚し、現在はパリに在住する元フジテレビアナウンサーの中村江里子が、長女のとある希望を却下したことで話題になっている。

 中村は1月22日、14歳の長女が「みんなピアスしているから」という理由でピアスの穴を開けたいと言ってきたとブログで紹介。それに対して中村は「みんなって誰?なんでみんなと一緒じゃないといけないの?」と反論し、「みんながしているから、ピアスをしたいというのはママは全く納得ができない」と、長女の希望を却下したことを明かしていた。

 そんな中村の報告に対して、ネットでは「なぜ、みんなと一緒にしてはいけないの?」「ピアスをさせない具体的な理由が説明されていない」といった反論が続出。なかには「個人主義のフランスで、親が子供のピアスを禁じるのはおかしいのでは?」という疑問も寄せられているようだ。そんな中村の教育方針について、海外在住歴を持つライターが指摘する。

「欧米流の個人主義とは、周囲の圧力に負けることなく自分の意志を通すというもの。逆に言うと、本人が『周りと同じにしたい』という積極的な意思を持っているなら、それに干渉すべきではないのです。それに対して中村の主張は『周りと同じにしてはいけない』という孤立主義に過ぎず、度を超してしまうと長女が周りから浮いてしまう恐れもあります。いくら個人主義のフランスとはいえ友人関係は日本と同様に重要であり、それを親の意思で絶つような言動は好ましいものとは言えないでしょう」

 個人の意思が尊重される環境では、「他人と同じ服は着たくない」という思いと同様に、「他人と同じ服を着たい」という意思も認められるべきであるようだ。その上で前出のライターは、中村の教育方針に一定の理解を示すという。

「個人主義で知られる欧米ですが、その一方で、親に扶養されている子供は親の指示に従うべきという意識も根強いのです。日本では中高生が自分のお小遣いでお気に入りの服を買ったりしますが、欧米では子供の着る服は親が買ってあげるものと相場が決まっており、子供はわりとみんな似たような恰好をしています。同様にピアスについても親の許可がないと穴を開けてはならないというのが社会の共通認識。それゆえ理由はともかく、中村が長女のピアス穴を拒否したこと自体は、フランスの家庭としては当たり前の光景でしょう」

 欧米ではなんでも個人の自由というのは、どうやら幻想にすぎないようだ。

(白根麻子)

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