近年、年齢にかかわらず、行動や思考が幼稚な“子供じみた”会社員が増えているといわれています。田北社会保険労務士事務所の所長である田北百樹子さんの著書「べビー社員 職場をイライラさせる幼稚な人の深層心理」(PHP研究所刊)によると、そういう人たちは「ベビー社員」と呼ばれているのだとか。
例えば、かまって欲しいおじさんおばさん上司、特別扱いして欲しいエリートなど、わがままな赤ちゃんのような特徴を持つのがベビー社員。この本では5つのタイプに分けて書かれていましたが、それぞれ対処法が異なるようです。
とはいえ、注目なのは、それぞれのタイプに共通するキーワードがあること。それが「ゆがんだ自己愛」です。ベビー社員特有の行動パターンに、「予測できない」と「目立ちたくて自分を抑えられない」がありますが、その源泉には「自己愛」があるのだそうですよ。
なかなか厄介ですが、どのタイプにも共通するのであれば、彼や彼女らのゆがんで行き過ぎた自己愛を改善させることができれば、ベビー社員への対処もみえてきそうです。
現パナソニックの創業者であった松下幸之助さんは、著書「社員稼業」(PHP研究所刊)の中で、精神年齢は常に若く保つことができると述べています。そして、松下さん自身が精神年齢を若くするよう心がけていたそうです。
つまり、いくつになっても精神年齢は操ることができるということ。であれば、精神年齢が低いと感じている人が周囲にいるなら、高めてあげることも可能なはず。子どもじみたベビー社員に困っているなら、精神年齢を上げるように何気なく促すことが、コミュニケーションのポイントになりそうですね。