北海道150年記念ドラマ「永遠のニシパ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~」(NHK)が、北海道内でひと足早く、6月7日に先行放送された。全国放送は7月15日。主役の嵐・松本潤は、激動の幕末に蝦夷地を調査し、「北海道」と命名した探検家・松浦武四郎を演じた。作中では、イントネーションが肝となるアイヌ語のセリフを丸暗記するという、努力家の側面を見せている。
トップアイドルにして、名俳優でもある松本。しかし、嵐結成前のジャニーズJr.時代には、ドラマの現場で大失態をしたことがある。
「マツジュンはNGを連発させて、現場を凍りつかせているのです。しかも、大物俳優がずらりといる現場で。そのシーンで一緒だったのは森光子、加賀まりこ、高橋恵子、風間杜夫、中条きよしといった超大物ばかり。親以上に年の差があるベテラン勢を前にして、セリフがぜんぜん話せなくなり、NGを重ねて録り直すこと、およそ20テイク。事務所の大先輩である東山紀之さんに、めっちゃキレられたそうです」(アイドル誌ライター)
その作品とは、作家・内館牧子の脚本で、98年10月期に放映された「必要のない人」(NHK)。15歳の松本にとっては、先輩で元男闘呼組・岡本健一との初共演作でもあった。
物語は、東京・銀座の老舗そば屋を舞台に、その女将と、リストラされ職を失った甥の一家が織り成す辛口ホームコメディ。松本は勉強が苦手で、プロレスだけが心のよりどころの中学生・拓を演じた。
「東山は、このドラマに出ていません。なのに、なぜ怒られたのかといえば、翌99年1月期のNHK大河ドラマ『元禄繚乱』の撮影中で、同じ時期に同じNHKスタジオで撮っていたからです。東山さんから『おい、松本いるか!?』と呼びだされた松本さんは、廊下で直立不動のまま、ちょんまげ姿の先輩からみっちり絞られたといいます」(前出・アイドル誌ライター)
東山と、亡き森さんといえば、親子に例えられるほどの密接な関係。森さんは“ジャニーズの母”と崇められ、上は近藤真彦から下はJr.まで、幅広い層からリスペクトされた存在だった。そんな森の現場でNGを連発させたため、東山がお冠になるのは当然と言えるだろう。
あれから21年。東山のお叱りが効いたのか、アラフォーになった松本は、撮影現場でほとんどNGを出さないという。
(北村ともこ)