「加藤浩次の吉本残留」…視聴者が最もウンザリしたのは“電波の私物化”

 お笑いコンビ・極楽とんぼの加藤浩次が8月9日放送の「スッキリ」(日本テレビ系)に出演し、所属する吉本興業と今後は“エージェント契約”という形で提携していく意思を語っている。

 所属タレントによる反社会的勢力への闇営業騒動に端を発し、トップによるパワハラ発言やタレントとの杜撰な契約実態など、様々な課題が浮き彫りとなっていた吉本興業。男気溢れる“狂犬”として知られる加藤は一連の騒動に関して、同番組内で「経営陣が辞めないなら俺も吉本を辞める」と吠えてみせたが、徐々にその勢いがトーンダウンしていくと、9日の「スッキリ」では吉本の本部で行われたという経営アドバイザリー委員会の様子が紹介され、加藤が考案したという新たな契約形態「専属エージェント契約」が同社に導入されたことが伝えられた。

 すると、VTR明けに加藤は件のエージェント制が導入されるに至った経緯において、先輩芸人であるダウンタウンの松本人志らとの協議があったことや、その松本との間にまるで溝があるかのように騒ぎ立てたマスコミに恐怖を感じた想いなどを吐露。また、感情が高ぶった中での退社発言についても「自分の中で気持ちが良いだけでは」と回想し、自らのエゴが空回りしていたとも反省している。

「つまりは最終的な吉本への残留を選択した加藤ですが、エージェント制を導入できたのもあの退社宣言がひとつのキッカケになったことは確かなので、決してムダな行為ではなかったのでしょうが、世間から問題視されているのはやはり“電波の私物化”という点。あれだけ吠えていた加藤が結局吉本に残留するという事実よりも、むしろ全国放送の情報番組で吉本の内輪揉めを特集し続けていたことに関して、『吉本だけでニュース枠使うの辞めれば良いのに。もっと深いニュースあるのに』『あそこまでやると完全に番組の私物化』『一番の問題は番組を私物化して自分の立場を(吉本)叩きに利用した事』『自分勝手に熱くなって公共の電波で自分だけの意見を言いまくり、会社に拳を上げた』といった批判がネット上に続出しています。今回の吉本興業に関する騒動は大きな注目を集めていたことは事実でしょうが、加藤の個人的な怒りが番組の多くを占めてしまった感がありますね」(テレビ誌ライター)

 狂犬は結局、牙を抜かれた状態で元の犬小屋に引き戻されてしまったようだ。

(木村慎吾)

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