キングオブコント制覇のどぶろっくが連発した「下ネタ」に非難が少ないワケ

 コントの日本一を決する「キングオブコント2019」(TBS系)が9月21日に開催され、下ネタを散りばめた芸歴16年目のどぶろっくが12代目王者の座を射止めている。

「もしかしてだけど~、もしかしてだけど~」のフレーズと際どい下ネタの歌詞でかつて人気を博したどぶろっくの2人は、1stステージから“大きなイチモツを僕に下さい”と懇願する男性のネタをミュージカル調で披露し、続く2ndステージでも存分に“オトナなテーマ”を盛り込むと、それぞれ480点と455点という高得点を獲得し、見事に2019年度のコントNo.1に輝いてみせた。

 ギターを抱えて演奏する役回りの森慎太郎は優勝発表後、「自分たちのスタイルをやったら評価された。幸せです!」と叫び、コンペティション用の“勝ち上がる為のネタ”ではなく、本来得意とするネタを選んだ上で評価を集められたことを喜んだ。

「しかし、芸歴16年目のどぶろっくが“下ネタ”で優勝をかっさらうというのは賛否をもたらしても仕方ないでしょう。やはり、コントの質を競い合う大会において下ネタを乱発するのはタブー視される風潮も一部であり、立川談志や萩本欽一などの大御所はネタに下ネタを取り入れた時点で笑いとして評価すらしないというスタンスを取るほどです。今大会でも1stステージで480点を叩き出したどぶろっくについて、ネルソンズの和田まんじゅうは“あれにはどうやっても敵わない”とのコメントを残しました」(テレビ誌ライター)

 ある意味で禁じ手ともとれる方法で優勝を果たしたどぶろっくだが、ネットでは彼らを咎める声が少なく、それどころか長きにわたってスタイルを変えなかったことへの賞賛も目立っている。

「普段は全く下ネタを使わないコンビが大会を勝ち抜くためにあえてそのようなテーマを取り入れていたとすれば、非難の対象となってしまうかもしれませんが、やはりどぶろっくは最初のブレイクをした当時から一貫して下ネタを披露し続けたという背景が非難を少なくさせているのでしょう。ネットには『下ネタだが、大笑いできるっていうのはやっぱり本人たちが上手いから。賛否両論あるだろうけど、本人たちが昔から貫いてきたスタイル』『このブレなさが好き』『下ネタなら誰でも笑いを取れると思ってる人は大間違い』『スタイルを曲げて媚びずに面白いと思ったことを続けて欲しいです』という声が寄せられています」(前出・テレビ誌ライター)

 大会に参戦した他のコンビがどのような心境かは分からないが、こと視聴者からは概ね高評価を得ることに成功したようだ。

(木村慎吾)

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