復帰を目指し、猛省の日々を過ごしているとされる雨上がり決死隊の宮迫博之だが、果たしてテレビの世界にその居場所はあるのだろうか。
「デイリー新潮」は10月18日に「“アメトーーク!”は宮迫なしで絶好調、ひな壇芸人たちの心理に微妙な変化」と銘打ち、宮迫のキャリアの代名詞とも言うべきトーク番組「アメトーーク!」(テレビ朝日系)の9月26日放送回が今年最高の視聴率9.0%を達成したことを伝えると、同番組のひな壇芸人たちも宮迫不在の現状に戸惑うどころか、「伸び伸びと喋るようになりました」というバラエティ番組制作関係者の指摘も紹介している。
「ネットでも宮迫が謹慎して以降のアメトークを評価する声が大半で、相方の蛍原徹の奮闘を支持し、“ホトちゃんだけで十分!”との世論が圧倒的です。しかし、そもそものアメトークの人気が爆発できたのは芸人のリアルかつ特異な生態に寄り添った“ネギ芸人”や“家電芸人”など、特定ジャンルにスポットを当てながらトークテーマに縛りを持たせた結果と考えられます。加えて、それらの一風変わった趣味趣向を持つ芸人を際立たせる為にも、中立的な立場から少々“ドぎつい”ツッコミを浴びせる宮迫のジャイアン的なキャラクターは必要不可欠。もちろん、そのことで宮迫のまるで弱い者いじめをしているかのようなイメージは増幅されてしまったのかもしれませんが、ネギ芸人がコアなネギの魅力をネギ好きの視聴者に向けてのみ熱弁するだけの番組ではこれだけの人気を得ることはなかったでしょう。マニアックすぎる分野から大衆受けできるエリアへと引っ張ってこれる宮迫のツッコミが番組の肝であり、蛍原は“喋りやすい空間”を作っているだけに過ぎないという見方もできるはずです」(テレビ誌ライター)
そもそも宮迫は雨上がり決死隊というコンビにおいてボケを担当していながら、同番組を含むあらゆるバラエティ番組では常にキレのあるツッコミを披露してきた。それは蛍原の力不足を露呈とも言え、本人もそれを自覚しているのか、10月3日放送のアメトークでは自身のお笑い芸人としての今後の目標を尋ねられ、「(宮迫は)戻ってくるよね?」との本音を漏らしていた。
もちろん、一連の闇営業騒動において、嘘の答弁を世間に向けて発したことや反社会的勢力からの金銭を授受したことは問題ではあるが、同時に、これまでの宮迫が多くの人を笑顔にし、国民的トーク番組において絶大な存在感を放っていたこともまた事実である。そのことを最も痛感しているのは他でもなく相方の蛍原なのかもしれない?
(木村慎吾)