サイボウズ社が2019年11月、20~50代の正社員男女400名を対象に行ったインターネット調査によると、年末年始休暇中に「持ち帰り残業や出勤をしそう」な人は約2割だったそう。また、「取得予定の休暇日数」を尋ねた結果、カレンダー通りの12月28日~1月5日の休みに当たる「9日間」が最多(23.6%)で、これに「7日間」(12.3%)、「6日間」(9.6%)、「10日間」(8.4%)が続いたそうです。
年末年始は仕事から離れ、完全休暇予定の人も多い様子。働き方改革などを通して、年末年始の働き方にも大きな変化が訪れるのでしょうか。また、働く人がライフスタイルに応じた多様で柔軟な働き方が選択できるようになってきている、またはなっていくのでしょうか。
前述の調査では、普段利用しているデパートやコンビニなどの流通業、通販、チェーン系カフェやファミレスなどの飲食業それぞれのサービスについて、「大晦日から三が日の間、どのような営業状況がよいか」を尋ねた結果、「完全休業でもよい」もしくは「時短でもよい」とした人が約8割に達しました。
自由回答では、「お金が欲しい人などいろいろな人がいるのだから、完全に休むこともないと思う。時給を上げるなど、優遇して働きたい人が働けばよいと思う」(女性/58歳)、「他の日に休日を同じ分だけ振り替えることができるなら働くこともいいのではないかと思う」(男性/39歳)、「よりこれまでの在り方や、凝り固まった組織にとらわれずに、スケジュールを各々がマネジメントできるようになればよいと思う」(男性/28歳)、「サービス業は書き入れ時なので、経営視点からみても休むことは無理だと思う」(男性/37歳)などの意見があがったようです。
かつての年末年始のように、「どのお店も開店していない」という状況に戻ってもよいのではという意見も出た一方で、年末年始でも欲しいものやサービスが手軽に手に入るようになった現代では、提供する側にとっての年末年始労働は当たり前というイメージが定着しつつある、という現状もあるようです。働く環境を整えようと雇用側の体制が変わりつつある今、労働者側が雇用体系を「当たり前」と思わず、意見をあげたり行動に表したりすることで、年末年始の在り方も大きく変わっていくのかもしれませんね。
(Nao Kiyota)