フリーアナウンサーの古舘伊知郎が1月11日放送の「人志松本のすべらない話」(フジテレビ系)に出演し、“しゃべりのプロ”としての一面を存分に発揮した。
歌手のGACKTやファーストサマーウイカと共に特別ゲストとして登場し、15周年を迎えた同番組に華を添えた古舘。仕事柄、「言葉に対するこだわりが強い」と切り出しながら話し進めたエピソードトークでは、昨年5月に同番組MCの松本人志と飲む機会があり、その場で「“おき”と“ごと”の違いは何か」についての話題となると、古舘は「“おき”というのは一度分断されるんですよ、ニュアンスが。飛石連休の飛石みたいなもんです。1日“おき”にこの薬を服用してくださいってことは、1日おくんだから、1度分断される」と“おき”の定義をほろ酔いながら飲みの場で説明したという。
一方、「“ごと”っていうのは毎日の“毎”だから、連続性を持っている。1日ごとに、だったら1日に1回(薬を)飲むんだから、(“おき”とは違って)ずっと続いていく」と独自に定義付け。しかし、後に古舘は酩酊状態の中で勢いに任せた松本への“ニュアンスだけで逃げた”説明がしっくり来なかったと反省し、最終的に国語学者の金田一秀穂氏に電話で確認したところ、“おき”と“ごと”には明確な違いがなく、言語学者の世界でも謎に包まれているテーマだと明かされたとのこと。古舘は「以上。このすべらない話にかえさせていただきます」と最後に締め、共演者からは感嘆の声が上がっていた。
「似たような使われ方をする2つの言葉に着目し、ケースバイケースでその意味や微妙なニュアンスが変わってしまう点などを力説した古舘は、途中に十八番の饒舌さをネタにする“笑える箇所”を含めてはいましたが、やはり“タメになる話”としての色合いが強く、番組の趣向とはややズレたものだったことから、SNSでは『古舘伊知郎はキャスティングミス』『この番組でする話じゃない』『これのどこがすべらない話?』『笑える話をする番組じゃないの?』と次々にクレームが殺到。博学なキャラクターを生かしたトリビアに近い内容であり、共演者も笑いではなく驚きのリアクションがメインとなっていました。他の番組で聞けば、視聴者からも拍手喝采の反応を得られたのでしょうが…」(テレビ誌ライター)
あくまで“すべらない”ことを求めている同番組のファンからは、場違いだとして多くのブーイングを浴びてしまった格好だ。
(木村慎吾)