今の時代、ネットのトラブルがよくみられますが、「ITやネットに強くないから…」などと、あまり深刻に考えない人も多いようです。でも、とくにSNSを日頃から頻繁に利用している人は、周囲を巻き込んだトラブルにも発展しかねないため、注意が必要です。そこで、SNSで起こり得るリスクを紹介していきましょう。
■写真投稿で自宅がバレる恐れも
『ネットトラブルあんしんサポート』を展開するNTTドコモが2020年2月に実施した「シニアのスマートフォン事情調査」で、「SNSトラブル」についてのリスクが紹介されていました。それによると、SNSに画像を投稿するのは日常茶飯事になりましたが、シニアの28%が「旅行先での写真をSNSに投稿したことがある」、23%が「近所の店舗や風景を撮影した写真をSNSに投稿したことがある」と回答。また、17%が「自分や友人の顔写真をSNSに投稿したことがある」と回答しました。
この結果に対してITジャーナリストの高橋暁子さんは、「自宅の場所が分かる投稿をしてしまうと個人情報の特定につながり、中には空き巣被害などにつながる」とコメント。これはシニアだけでなく、すべての人にいえることと、注意喚起をしています。写真投稿時には、個人情報が含まれていないか、自宅を推測されないかなど、十分に気を付けたいものです。
■アカウントの乗っ取りや投稿による誹謗中傷
セコムが 2019年10月に10代以上の女性を対象に実施した「女性の『安全・安心』に関する意識調査」によれば、女性が巻き込まれる犯罪被害の不安および経験の有無のランキングTOP3が、「痴漢(不安を感じた30.5%、被害にあった21.5%)」、「ストーカー(不安を感じた24.0%、被害にあった8.0%)」、「ネットでのトラブル、SNS悪用(不安を感じた23.0%、被害にあった6.0%)」でした。
痴漢やストーカーは怖いですが、それに次いで「SNS悪用」が多いのは意外ですね。ネットでのトラブルやSNS悪用の被害にあった女性に、具体的にどのような被害を経験したかを問うと、「アカウントの乗っ取り(33.3%)」、「ネットいじめ、SNSいじめなどの誹謗中傷(33.3%)」が最も多い回答となっていました。
そして、このようなネットでのトラブルやSNS悪用の被害対策を聞いたところ、「PC、スマホにパスワードを設定(50.0%)」が1位、次いで「OSやアプリを最新に保っている(33.3%)」という結果に。これらは、基本対策として、ぜひ行っておきたいものですね。
SNSは利用していて楽しいものですが、少し気をゆるめただけで、トラブルに巻き込まれてしまう可能性が高まります。これらのリスクをよく理解し、予防策を取りながら、楽しく安全にSNSを利用していきたいですね。