歌手の矢野顕子が6月4日に自身のツイッターアカウントを更新し、警官へのデモ抗議に揺れるアメリカのニューヨークについて言及した。
現在、アメリカではミネソタ州ミネアポリスの警察官が黒人男性を拘束中に暴行死させてしまった事件を発端として、各地で警官へのデモ抗議活動が加速。暴徒化した一部の人間による銀行や高級ブランドショップへの侵入といった犯罪行為も報じられており、抗議デモとは関係のない略奪に対して非難の声も上がっている。
ニューヨーク在住の矢野はデモの現状について、「あちこちの銀行のガラスが割られているのを見て、あら、これじゃただの銀行強盗だわって思いました。今日も夜8時から外出禁止のニューヨークです」と綴り、一部の犯罪行為に苦言を呈した。
「日本の芸能界でもSNSを通してアメリカでの長きにわたる黒人差別の存在や、差別の撤廃を訴える投稿をしているタレントやモデルがいます。しかし、なかなかリアルな現地の様子や実情についてコメントするものは少なく、矢野のツイートはそういった観点から重宝されています。差別問題に対して憤慨し、反暴力的な抗議活動をしている市民も多い中、『これじゃただの銀行強盗だわ』と一部の不届き者のみにスポットを当てるような言及には反論もありますが、ネットでは“これが本当の姿では?”との反応も多い。『マスコミは略奪の事実にはあまり触れない』『言い得て妙です』などといった声も寄せられ、ニューヨーク在住の矢野によるリアルな現状報告が注目されているようです」(テレビ誌ライター)
貧困や差別を背景として繰り返される悲劇に、各界の有名人たちが抗議の声を上げる中、矢野の投稿は良くも悪くも他と一線を画すものになったようだ。
(木村慎吾)