吉本興業の大崎洋会長が「吉本興業の約束 エンタメの未来戦略」(文春新書)の中で明かした若き日のダウンタウンとのやり取りが文春オンラインによって紹介されている。
お笑いコンビ・ダウンタウンのデビューを支えた初代マネージャーにして、2009年には吉本の社長に就任、現在は吉本興業ホールディングスの代表取締役会長に就いている大崎氏。「吉本興業の約束」では、同氏がこれまでにトークショーやラジオ番組で語ってきた内容の一部がまとめられており、その中にはダウンタウン松本人志との興味深いエピソードも含まれている。
大崎氏は「昔、僕がニューヨークに出張に行ってる時」の出来事として、携帯電話に松本から電話がかかってきた際のやり取りを回想。日本からわざわざニューヨークへ国際電話をかけてきた松本から、「いかに浜田が嫌いかってことを、延々8時間ぐらい語られたことがあったなぁ」と打ち明けた。
続けて、「今ニューヨークやってこと、松本は知ってるはずやと思いながらも、ただ話を聞いててんけどな。『嫌いや』って話をそんなに長々とできるってことは、それだけ好きなんや」と2人の絆の深さが根底にあるとし、「コンビって家族や友達とも違うねんけど、そんな複雑な感情ってあるやん」とも語っている。
「今でこそ松本は様々なレギュラー番組の中で相方・浜田雅功の話題を事あるごとに出していますが、2019年4月放送のバラエティ番組では、浜田と『死ぬほど仲悪い時期』が10年ほどあったと告白。大崎氏が振り返る8時間の愚痴電話の時期がこれに当てはまるのかは分かりませんが、ファンの間では松本が2000年に主演したドラマ『伝説の教師』(日本テレビ)での著名なセリフが思い起こされたようです。それは、松本演じる南波次郎が語った『友達っていう言葉は、相手の欠点を10個言えて初めて使うもの』『相手の欠点を10個言うて、それでも一緒に酒飲んでくれたら、それがほんまの友達や』というもの。わざわざ国際電話をかけて大崎氏に相方の不満を8時間もぶつけながら、解散せずにその後もお笑い界のトップを走り続けている松本と浜田の深い関係性が余計に際立つエピソードだといえるでしょう」(芸能記者)
松本に8時間も“嫌いなところ”を熱弁させる浜田も浜田だが、やはり小学生の頃からのよしみであるこの2人の絆は特別なものなのだろう。
(木村慎吾)