浅野忠信と神木隆之介がデコボコ刑事役を演じるドラマ「刑事ゆがみ」が面白いと評判だ。視聴率は10月26日放送の第3話終了時点で平均6.8%と物足りないが、視聴者からは「今期のドラマで一番面白い!」「二人の掛け合いが最高」といった評価が相次いでいる。
さらにメディアからも「内容と視聴率が一致しない謎の作品」との論評も出ているほど。今どきのイケメン俳優はいないものの、女性視聴者からの評価も悪くないようだ。それがなぜ数字に繋がらないのか。テレビ誌のライターが見立てを語る。
「一つは放送時間の影響です。同ドラマの放送直前にはテレビ朝日の木曜21時ドラマが控えており、今期は鉄板シリーズの『ドクターX ~外科医・大門未知子~』が20%に迫る勢い。ここでテレ朝にチャンネルを合わせた視聴者が、そのまま『報道ステーション』を観るという流れが出来上がっており、チャンネルを替えてくれないのです。そしてもう一つは、フジテレビの木曜22時枠が苦戦続きだということ。15年以降の同枠には10%超えの作品がなく、視聴者に『この時間帯のフジドラマは面白くない』との刷り込みがあるのかもしれません」
確かに同枠では1月期の「ナオミとカナコ」が7.5%、4月期の「人は見た目が100パーセント」が6.4%と、いずれもパッとしない数字だった。その流れにとどめを刺したのが、7月期の「セシルのもくろみ」だったというのである。
「真木よう子主演の『セシルのもくろみ』は平均視聴率4.5%という壊滅状態に。それでいて内容がやたらと酷評され、悪目立ちする結果となりました。それに加えて主演の真木が、開き直りと受け止められるようなツイートを連発したことで逆効果。そんな真木に対して、同枠で主演することになった浅野が恨み節を漏らしても不思議はない状況ですね」(前出・テレビ誌ライター)
浅野には「刑事ゆがみ」の視聴率を向上させることで、“フジテレビ木曜22時ドラマ”の救世主になることが期待されているようだ。
(白根麻子)