日本相撲協会は4日、臨時評議員会において貴乃花親方の解任を承認した。日馬富士暴行事件で、被害者である貴ノ岩の師匠が協会の理事を解任されたことで波紋は広がるばかりだ。今回の事件は、発覚した時から角界の常識が世間の常識とかけ離れていることが露わになっているが、相撲協会の理事会を監督する評議会の議長を務める池坊保子氏のあまりにピントのズレた物言いにも疑問の声があがっている。
「年末に取材を受けた池坊氏は、暴力根絶のために相撲協会が開催する研修会を1年に1回、半年に1回ではなく春夏秋冬で持つべきだと発言しました。ここまではいいんですが、この後の言葉に耳を疑った。力士、親方らの意識を高めるために『暴力はいけないという気持ちをいつも持つために、相撲部屋に貼り紙をしてほしい。協会がステッカーを作ったらいい』。これには失笑が漏れましたよ」(週刊誌記者)
幼稚園や小学校ならいざ知らず、大の大人がそろった相撲部屋に貼ってどれだけの効果があるというのだろうか。そもそも、根深い闇が感じられるこの暴力事件を、その程度のレベルでしか考えていない人物が評議会議長であることに驚きの声もあがっているようだ。
「池坊氏は12月17日放送の『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)に出演した際も、貴乃花が出てきて話せばすべて解決するという協会寄りの発言を連発してビートたけしと真っ向から対立。珍しくたけしを怒らせていました」(前出・週刊誌記者)
評議会がこれでは、相撲協会に今どきの常識や時流に合った対応を期待するほうが無理なのかもしれない。
(伊藤その子)