タレントの坂上忍が11月25日放送の「バイキングMORE」(フジテレビ系)に出演し、観光支援事業「Go To トラベル」の一時停止について、「抜け道がある」と指摘している。
日本全国で新型コロナウイルスの感染拡大が再び勢いを強める中、政府は特に多くの新規感染者を出している札幌市と大阪市について、それらを目的地とする「Go To トラベル」の適用を一時的に停止することを決めた。
今回の制限はあくまでこの2つの都市を目的地とする旅行であり、同番組MCの坂上はこれについて「抜け道があるような気がする」とコメント。その理由として、「宿泊地を(札幌市と大阪市の)周辺の町にすれば(キャンペーンから)除外されない」などと具体的な例を挙げながら説明した。
「Go To トラベル」の割引適用を受けながら札幌市を観光したい場合、札幌市のすぐ近隣の町に宿泊し、「札幌での滞在時間をめちゃくちゃ多くすることも可能。よそに泊まれば…」とも語った坂上。これに対し、お笑いコンビ・おぎやはぎの矢作兼が「そういうのをテレビであんまり教えない方がいい」とたしなめたが、坂上は「みんな知ってるよ」と反論。再び矢作は「知らない人もいっぱい居るから。抜け道って言うけど、これで気付いちゃう人も居るから、内緒にしておいた方がいいんじゃないですか?」と返していた。
「全国放送のワイドショーで坂上が具体的な“抜け道”の方法を間接的に提示する格好となりました。矢作からは、『気付いてない人も居るからテレビで言わない方がいい』との至極真っ当なツッコミを入れられるも、『みんな知ってるよ』と注意を聞かず。ネットではこのMCの言動に対し、『抜け道を突くことがあたかも一般的であるかのようにテレビで伝えるのは非常識としか言いようがない』『テレビの影響力を甘く見ている』『テレビが本来伝えるべき事は抜け穴ではないはず』『報道番組として無責任な放送』との指摘が集中。矢作の言うように、あまり全国放送の場でMCが話すような内容ではないといえますね」(テレビ誌ライター)
札幌市や大阪市の“密”を緩和させたいと願う現地住民にとって、坂上の発言は迷惑なものとして捉えられてしまったにちがいない。
(木村慎吾)