2020年、テレビドラマ部門でダントツの視聴率を記録したのは、堺雅人主演「半沢直樹」(TBS系)だった。全話の平均視聴率は24.8%。最終話は32.7%と驚異的な数字を叩き出した。
4月期に好成績を上げたのは、木村拓哉主演で話題となった「BG~身辺警護人~」(テレビ朝日系)で最終話16.7%、全話の平均視聴率15.6%。同じく4月期、V6の井ノ原快彦主演の人気シリーズ「特捜9 season3」(テレビ朝日系)も最終話15.2%、全話の平均視聴率13.9%と、高値安定の成績を残した。
直近の10月期では、木村文乃主演「七人の秘書」(テレビ朝日系)が大躍進。13%台からスタートし、4話14.8%。5話15.2%、12月10日放送の8話は16.7%にジャンプアップしている。最終回の20%超えも見えてきた。
「今年、大ヒットしたドラマの傾向としては、“爽快感”ではないでしょうか。特に、権力を振りかざし弱者をないがしろにする者に対し、名もなき人々が鉄槌を下すという内容です。新型コロナウィルスが拡大し、とにかく外出を控えるように指示され、仕事も自宅でのリモートが増えるなか、モヤッと鬱屈した気分をスカッとさせる結末が支持されたように思います。変わり種としては、多部未華子主演『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)でしょうか。全話の平均視聴率は15.1%。最終話は19.6%をマークしました。こちらは、ほのぼのとした癒しが視聴者をホンワカさせたんだと思います。すべての作品に共通しているのは、濃厚な艶シーンがないことですね。家族で視聴することが増えると、やはり艶シーンは敬遠されがちです」(ドラマウオッチャー)
新しい生活様式が継続されるであろう来年は、どのような作品が求められるだろうか。