お笑いコンビ・NONSTYLEの石田明が2月20日放送の「おかべろ」(関西テレビ)に出演し、「M-1グランプリ」で審査員を務めるダウンタウン・松本人志に“刺さるワザ”を解析している。
この日のゲストは昨年末のM-1グランプリ決勝戦に出場し、10組中5位という最終順位に終わっていたニューヨークの嶋佐和也と屋敷裕政の2人。そこで、2008年に同大会を制した実績を持つ石田が、M-1で好成績を残す為の“明日から使える反則ワザ”として「強いて言うなら、(ツッコミが)ムキになること」と答えた。
ボケ役との掛け合いの中で、ツッコミ役が徐々にテンションをヒートアップさせることにより、審査員の一人である松本の好みに大きく近付く可能性があるようで、石田は「松本さんが物足りなく思ってるのは、ムキになってないツッコミってボケからすると退屈。ツッコミ側に余裕があるコンビって、予定調和なんですよ。そこから逸脱してるのが面白くて」と分析。続けて、「松本さんが、おいでやすこがに(最終票を)入れたのはそこなんです。(ツッコミがボケに)完全に振り回されてるテイを表現してるじゃないですか」と語っている。
M-1王者による巧みな解説に圧倒された屋敷は「ここ丸々カットしてくださいね」と石田からの“ガチアドバイス”を未公開にするよう要請。また、「俺、余裕でムキになりますから。2021年は」とさっそく今年度のM-1で石田流の“反則ワザ”を採用すると宣言した。
「ニューヨークといえば、2019年度の大会において、審査員の松本から『笑いながらのツッコミは好みじゃない』と一蹴され、最終順位も10組中10位と最下位に撃沈。その影響により、ツッコミの際の表情やテンション、言い回しには過敏になってしまうとの悩みも漏らしてきましたが、そうした中で頂戴した石田からの“ムキになれ”との助言には大変感心していた様子でした。また、王者たる余裕からか、一歩引いた目線からM-1における効果的な戦略を説いた石田には、ネット上でも『これぞプロという説得力』『そこを見抜ける石田さんはお笑いのスキルがすごく高い人なんだと思う』『観察力と考察がすごい』『石田さんのセンスや才能がこのコメントから十分わかります』との声が殺到。ニューヨークが“放送禁止”を求めたくなるほど、石田のM-1評論は説得力があり、次期審査員に彼を推す声も出るほどです。番組MCのナインティナイン・岡村隆史は『次のM-1楽しみやな。1回戦から見てみ、みんなムキになってんで』と話していました」(芸能ライター)
もちろん、松本人志のハートを掴んだコンビがそのままM-1優勝とはならず、実際、彼が最終票を投じたおいでやすこがはマヂカルラブリーに次ぐ準優勝という結果に終わっている。
ただ、石田のように、それぞれの審査員がどんな笑いを好み、票を入れる傾向にあるかを深堀りして分析する姿勢こそが、あの大舞台を制するには必須条件なのかもしれない。
(木村慎吾)