2020年4月の朝日新聞のデジタルアンケートでは、パートナーについて調査をしています。回答数は239名。興味深い回答ですので、ひとつずつみていきましょう。
まず、「人生にはパートナーが必要だと思いますか?」という質問には、半数以上の144名が必要と答えています。多くの人が「ひとりは嫌」「誰かと過ごしたい」と考えているようです。他に、「一番のパートナーとして考えているのは妻か夫」が113名、「恋愛関係にある人」が53名、「子ども」が8名、「ペット」が2名など、さまざまな回答がありましたが、やはりダントツは男女関係のパートナーを指しているようでした。
その一方で、「結婚したら添い遂げるべきとは思わない」という人が127名と半数以上いました。これはおそらく、回答者の年代の1位が50代の69人、次が40代の70人、その次が60代で69人と年齢層が高いため、結婚に対して現実的な考え方の人が多かったのかなという印象です。ところで、このデータで面白いのは「添い遂げるべきとは思わないけれどパートナーは欲しい」という結果です。なんとも、ある程度の経験を積んだ年代の人らしい回答です。若い世代はこうしたデータを参考にしながらも、結婚への夢をあきらめずに相手選びをしたいものですね。
そういえば、若い世代は結婚相手を選ぶときに「同じ価値観の人」という条件を出す人が多いように思います。これはある意味、とてもうなずけます。心理学的には「人は自分と似ている要素のある人を好きになる」といわれていますし、そういう相手とは長続きしやすいともいわれています。パートナーにするにはちょうどいい相手なのです。似ている部分はどんなところでもかまいません。出身地、好きな食べ物、趣味、休日の過ごし方……何か一致するところがある人と結婚すると、うまくいきやすいでしょう。
とはいっても、「たまたま好きになった人が、自分とはまったく違う価値観の人だった」という場合もあるかと思います。これは、一目惚れの場合に多い現象です。一目惚れは自分とは違う才能を持つ人にしやすいといわれているため、自然と自分とは真逆のタイプになりやすいのです。
自分とは違うタイプに恋をするわけですから、付き合い始めてからぎくしゃくしやすいともいえます。でも、それでもあきらめないで付き合うと、その恋が愛へと昇華していくかもしれません。付き合って3ヵ月以内の恋のドキドキが続いている間に、お互いの信頼関係を結ぶことが別れないためのコツです。違う性格なわけですから、お互いにないものを補い合うという、相補性重視のいいカップルになっていける可能性もあるのです。
これから結婚を考える世代の場合、「添い遂げるべきとは思わない」という人は少ないのではないでしょうか。ぜひとも自分に合う相手を探し、ハッピーな結婚生活を送って欲しいものです。
(恋愛カウンセラー・安藤房子)