主婦層を主なターゲットとした午後のワイドショー番組。現在は最古参の「情報ライブ ミヤネ屋」(日本テレビ系)が視聴率トップをひた走り、後発の「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ系)と「ゴゴスマ-GO GO!Smile!-」(TBS系)が遠く離れて後を追う展開となっている。
この3番組を見比べているというテレビ誌の女性ライターは、後発の2番組が放つあまりもの“カビ臭さ”に、「10年前の番組か!」とドン引きしているというのだ。その女性ライターが憤慨した様子で番組の内容を語ってくれた。
「とにかく『グッディ!』と『ゴゴスマ』は、取り扱っているネタが古すぎるんです。今どき、ボディメイクトレーナーの樫木裕実さんをやたら取り上げたり、料理コーナーのテーマが炊飯器クッキングですよ。しまいには時代遅れのお片付け術とか、どれもこれも10年前の女性誌で取り上げていたネタばかり。なんで今さら? って毎回思っています」
たしかに最近のワイドショーでは彼女が指摘するように、カビの生えたような古臭いネタを扱うケースが多いようだ。実はその裏には、そうせざるを得ない理由があるのだという。番組制作会社のスタッフがカラクリを教えてくれた。
「テレビ番組ではデータマンと呼ばれるスタッフが雑誌やネットから情報を集めています。以前は女性誌の最新号や話題の書籍を購入し、それをタネ本にしていたのですが、最近は経費削減のため本が買えなくなっているんです。そのためブックオフで100円の本を漁ったり、図書館で雑誌のバックナンバーをチェックしている始末。資料にする情報が古いから、企画の内容も古くならざるを得ないんですね」
たかだか1000円前後の資料本すら買えないとはなんとも侘しい話だが、それをケチって視聴率が落ちるならまさに悪循環ではないだろうか。一方でミヤネ屋では資料を買う経費に困らないため、最新の情報を提供できるのかもしれない。
「10年前とかの情報を見せられると、どうせ主婦はこの程度の情報で満足なんだろうと思われている気がして、すごく不愉快な気分になるんです。だからワイドショーで古臭いテーマが出てきたら、すぐにチャンネルを変えちゃいますね」(前出・女性ライター)
テレビ局はターゲット層としている主婦の声を聞くべきかもしれない。人の話を聞くだけなら、さほど経費は必要ないのではないだろうか。
(白根麻子)