ダイエット中に気になるのが“カロリー”ですよね。消費カロリーよりも摂取カロリーが多ければ、太るのは当然。でも、カロリー計算が一番いい方法ではないことを知っていますか。
「食品のカロリーは、タンパク質に脂質、そして炭水化物の三大栄養素の総量で決まります。1gあたり、タンパク質と炭水化物はそれぞれ4kcal、脂質が9kcalのエネルギーを持っています。でも、すべての栄養を同じように吸収するわけではないので、体が必要とするエネルギーをどの栄養素から得るかが重要になってくるのです」(フィットネスライター)
例えば、同じ量の食パンと肉を食べた場合、食パンは一気に血糖値が上がってインスリンが分泌され、体脂肪へと変わってしまいます。
「同じカロリーでも、タンパク質や脂質から摂った場合はインスリンの分泌が抑えられるので、体は体脂肪を分解してブドウ糖に変えてエネルギーに利用します。結果、痩せやすい体質になることになります。ほかに、例えばアボカドはカロリーが高いですが、そのほとんどが不飽和脂肪酸と呼ばれる脂質。水溶性食物繊維も豊富で必須アミノ酸や抗酸化物資も含んでいるため、体内の不要物を排出したり、コレステロール値を下げたりしてダイエットの手伝いをしてくれるんです」(前出・フィットネスライター)
例に出してくれたアボカドの不飽和脂肪酸は、血液をサラサラにして余計な脂質を体脂肪として蓄えるのを防いでくれる作用があるそうです。“脂質=体脂肪”と、単純に結びつけて考えるのは間違いのようです。
「脂質は血液中に糖質がない場合、非常に有効なエネルギー源として活用されます。それにホルモンを作り出したり体脂肪を排除したりするためにも必要。青魚やオリーブなども油脂のカロリー自体は高いですが、積極的に摂ったほうがいいですね」(前出・フィットネスライター)
ダイエットに食事のカロリー計算は必要ですが、もっと大切なのは、エネルギーをどんな栄養素から摂っているかということ。高カロリーや低カロリーといった言葉に惑わされることなく、賢い食生活で健康的に痩せていきたいものですね。