来年1月から放送予定の小栗旬主演のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。昨年1月8日に行われた制作発表会見では、脚本を担当する三谷幸喜が、2019年放送の「いだてん~東京オリムピック噺~」に続き2020年放送の「麒麟がくる」でも、出演者および出演が予定されていたキャストの不祥事により、代役を立てたり再撮をしたりと制作現場がてんてこ舞いだったこと引き合いに出し、「もし『俺ちょっとやばいかな?』『俺スネに傷持ってるかな?』っていう人がいたら、ぜひ(オファーを)断ってください」とけん制したことが話題になったが、どうやら心配の種は、出演者よりも自分自身のようだ。
というのも、9月28日放送の「5時に夢中!」(TOKYO MX系)にゲスト出演した八嶋智人が、「三谷さん、最初はよかったんですよ、最初は」と苦笑を浮かべていたのだが、そのうち「今、書けてないですね、さっぱり」と、はっきり内情を明かしたからだ。
「八嶋は『鎌倉殿の13人』で甲斐源氏4代当主であり、武田氏の初代当主である武田信義を演じるため、脚本が手元に届かず困っていることを愚痴りたくなったのではないでしょうか。三谷は2016年放送のNHK大河ドラマ『真田丸』で脚本を書いた時も筆がピタッと止まってしまったことがあり、キャストを困らせていました。三谷が脚本を書く映像作品には、いつも舞台で鳴らした役者が多数出演するのが恒例です。その理由は、三谷が遅筆であることをよく知っていることと、舞台の脚本家は遅筆な人が多く、たとえ本番当日に脚本を渡されたとしても、なんとか本番を乗り切ってきた経験値と実力を持っているから。八嶋も舞台で鳴らした役者で、三谷作品の常連。どんなに脚本が遅れても必ず本番はなんとかできる実力者です」(演劇誌ライター)
主役の北条義時を演じる小栗をはじめ、義時の兄・宗時を演じる片岡愛之助、義時の妹・阿波局を演じる宮澤エマ、源頼朝を演じる大泉洋など、舞台で鳴らした役者が大量出演する「鎌倉殿の13人」。今から楽しみだ。