10月14日、タモリが司会を務める音楽番組「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)における「同一司会者による生放送音楽番組の最長放送」でのギネス認定を受けた。
1987年4月3日より同番組の司会を任されることとなったタモリは、今年9月17日放送回の時点で在任期間が34年168日、放送回数は1365回を達成。これが11月17日発売の「ギネス世界記録2022」日本語版に掲載されることになった。
過去には同じくMCを務めた「笑っていいとも!」(フジテレビ系)でも「単独司会最多記録」でギネスレコードを樹立しているタモリ。「1回もらうだけでも大変なことだと思うのに。決して自分を褒めているわけではないですけど、2回もいただけるなんて思ってもいなかったので、大変光栄なことです」と喜びの言葉を述べた。
また、35年間における「ミュージックステーション」の歴史の中で「最も印象的な出来事、記憶に残っている出来事」を聞かれると、「それはやはり(ロシアの女性デュオ)t.A.T.u.でしょう!笑 あれは忘れられないですし、あれを超える出来事はないでしょうね」と2003年6月27日に勃発した「t.A.T.u.ドタキャン事件」を真っ先に挙げた。
「同事件は、当時世界中で大ブレイク状態だった女子高生のリェーナとユーリャからなるt.A.T.u.が巻き起こした、『Mステ』でのボイコット騒動で、大変な問題となりました。同日の放送回では、そんな人気者だったt.A.T.u.が初の生出演を果たすとあって、大きな注目を集めていたものの、彼女らが愛嬌を振りまいたのはオープニングでの挨拶の場面のみ。その後、大トリを任されるはずだった2人は出番待機していた楽屋から出てくるのを直前になって拒否し、現場スタッフも大慌て。
状況を聞かされたタモリは『t.A.T.u.が出たくねぇと言ってます』と視聴者に異例の緊急事態であることを説明すると、CM明け後も『やっぱりt.A.T.u.は出てこないようです』と呆れながら話していました。結局、2人は最後まで生放送での歌唱をボイコットし、前代未聞の事件として語り草に。タモリがこれを“35年間のハイライト”として挙げ、ネットからは『あれはめっちゃ笑ったな』『35年という長い歴史の中で、あのタモリの記憶に残り続けるt.A.T.u.はすごいな』『オープニングはいたんだけど、いざ歌うタイミングでバックレちゃうという前代未聞の不測の事態も、タモリはうまーく笑いにしてた。さすが』『ああいうドタバタ感はテレビで新鮮だったなぁ』と懐かしむ声が寄せられています」(テレビ誌ライター)
なお、2人が歌唱を拒んだことで、すでに同放送回で1曲披露していたバンド・THEE MICHELLE GUN ELEPHANTが急遽、追加で「ミッドナイト・クラクション・ベイビー」を演奏することに。
超大御所司会者であるタモリにとっても、あの事件は今も鮮明に脳裏に焼き付くほどのインパクトがあったようだ。
(木村慎吾)