女優の川栄李奈が3代目ヒロインを演じる朝ドラ「カムカムエヴリバディ」(NHK)の第94話が3月15日に放送され、俳優・濱田岳演じる算太の圧巻のダンスシーンに称賛の声が寄せられた。
今回の朝ドラは、上白石萌音、深津絵里、川栄李奈をヒロインに3世代100年に渡る女性たちの人生を描くファミリーヒストリー。第94話ではクリスマスイヴの日、るい(深津)の前にフラリと現れる算太。ひなた(川栄)たちに自分が母方の大叔父であることを明かす。
「るいは、算太が突然消えた理由について尋ねるも『覚えておらん』といって答えず。翌日、商店街の福引を手伝ううちに、算太の中で岡山での幼い記憶が蘇り、商店街で圧巻のダンスを披露するシーンには、『今日のカムカム、涙が止まらない』『涙腺崩壊』といったコメントがネットに寄せられました」(芸能ライター)
演出を担当した安達もじりは、「表現すべき感情が多いシーンだったので、それなりの時間を要するダンスが必要だった。濱田さんが『ちゃんと踊りたい』と言ってくださったので、そこは真剣勝負で、ダンス指導の先生と相談して、ひとつひとつの動きに意味合いを持たせる振りを作った」とコメントしている。
「制作統括の堀之内礼二郎によると、算太はチャップリンのように踊る役だと知りながら、濱田に踊りの経験があるか確認しないままにキャスティング。『きっと濱田さんなら大丈夫という確信があった』。これまでたびたび朝ドラに出演した経験から『ムチャブリすればするほど120%で返してくれる』と、濱田に対して絶大な信頼があったことを口にしています」(前出・芸能ライター)
濱田へのムチャブリは、ダンスだけではない。算太の役は子役を使わず、13歳の設定で今作に登場すると、70歳を超える老け役まで見事に演じきり、この点についてもネット上では「少年から70代までを違和感なく演じられるのは濱田岳しかいなかった」「濱田さん凄すぎる…姿勢、声色、表情…何もかもおじいさんそのもの」など、称賛の声が寄せられている。
算太は16日放送回で、2通の通帳をるいに託してこの世を去ったが、クライマックスに向けて舵を切る大きな役割を果たしたのではないだろうか。
名バイプレーヤー濱田岳。今作で、またしても株を上げたようだ。
(窪田史朗)