夫婦は「喧嘩するほど仲がよい」とよくいわれますが、それは真実なのでしょうか。
思考心理学者である樺旦純さんの著書「女ごころ・男ごころがわかる心理テスト」(PHP研究所刊)によれば、仮面夫婦は闘いから逃避した冷戦状態にあり、「どうせ言っても分かってもらえない」「何も期待してない」というあきらめや冷めた気持ちがあるのだとか。
一方、夫婦喧嘩はある程度お互いに近付かなければ成り立たないもの。相手に関心を持ち、憎からず思っているから喧嘩するというのです。だから、喧嘩するほど仲がよいという言葉はある意味真実で、たまに夫婦喧嘩をすることは“雨降って地固まる”的な効果があり、夫婦の絆をより深めることもあるそうですよ。
夫への不満を我慢していると後で感情が“大噴火”を起こし、取り返しのつかないことになりかねません。不満が溜まってきたら少しずつでも吐き出すのが、夫婦仲を維持するポイントといえそうです。
社会心理学者の渋谷昌三さんの著書「決定版 面白いほどよくわかる! 他人の心理学」(西東社刊)によると、夫婦喧嘩で心を解放することはカタルシスと呼ばれ、“ガス抜き”なんだとか。そのためには、悩みを人に相談するのもいいそうですよ。
実際、冷めきった夫婦になってみると分かりますが、感情を抑えて抑えてということを繰り返すと、感情をぶつけることすらあきらめてしまい、ストレスを1年中溜めた状態になってしまうもの。それでは毎日が苦痛ですよね。ですから、我慢は禁物。たまには不満を吐き出して、夫婦の関係をつなげてみるというのがよさそうです。